三連休の間帰ってきた娘を交えて家族で麻布にある天婦羅屋に行った。そこは家内の幼馴染がやっているお店で機会があれば行くことにしていた。私自身はここ数年高脂血症を気にして積極的に天婦羅料理を食べることはなかったが、十分楽しむことが出来た。
10-15人位座ると満員になるカウンターと4人掛けのボックス席が1つだけの小作りのお店だが、昔風の素朴だけど洒落た内装でお店の狭さが気にならない。メニューは2つのコース料理とお好みのアラカルト天婦羅を注文するシステムだった。
お店の勧めで安価なコースをオーダーし、もし足りなければお好みを追加することにした。お品書きがないので何が出て来るか分らないが、つきだしに秋刀魚の甘煮、海のものが3種(甘エビ、キス、ホタテ)、野菜が4種(アスパラ、青唐辛子、生椎茸、レンコン)、最後に海老天のお茶漬けか丼がお好みで出て来た。
洵の材料の特徴を生かししっかり香りを残しながら旨味がよく出ており全員食事を楽しんだ。衣が主張しないよう薄かったが、家内によれば衣そのものも美味しかった。エビやキスが美味しいのは当たり前だが、普段あまり期待しない食材の美味しさが新鮮だった。
ホタテの天婦羅はどうもと言う先入観があったが、噛んだ時口に広がった旨味に心地よい驚きがあった。アスパラの香りとコリコリした食感は秀逸だった。レンコンにこんなに旨味があるとは思わなかった。生椎茸だけは家内の実家から頂いたものの味が忘れられず私的には1ランク下だったが。
お酒の種類は食事メニューと同様それ程多くなかったが、主役の天婦羅を楽しめるそれなりのクォリティのものがあったと思う。私達は最初ビールで乾杯した後、赤白1種類しか置いてないので失望したが白のシャブリがあったので頂くことにした。白ワインと天ぷらとよくあったと思う。
お店の名前は「天ぷら畑中」、地下鉄麻布十番の1番出口から裏通りに入り2-3分のところにある。営業時間は昼食時と夕食時(9時半閉店)に限られている。旬の天婦羅を純粋に楽しんでもらうというのがお店のコンセプトのようなのでこれもありなんだろう。■