かぶれの世界(新)

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「かんぽの宿」はまだ終ってない

2009-04-11 18:57:04 | 国際・政治

「かんぽの宿」オリックス不動産売却問題の報道が急に減少し、電波からは完全に消えた。今月8日に朝日新聞が社説で「かんぽの宿―大山鳴動して何が残った」で再度問題提起したが、今はテレビの映像にならない限りニュースにならず、事件が人々の頭から消えて行く時代だ。

だが、今回鳩山総務相が問題提起した手法と決着の付け方は、私には中途半端でバランスに欠けたものであったと考える。今回の報道のあり方を見て思いつく問題は多山ある。こんなことで放置しておいて良いのかと思わざるを得ない。下記に思いつく問題をあげてみる。

第1に、いわば国民の財産をオリックス不動産へ譲渡した入札手続きが不透明で安価過ぎるというのだったら、徹底的に追及し責任を明確にする責任が担当大臣にある。出来レースとまで言うなら、違法行為の証拠もしくは疑いを明らかにして法的責任を追及すべきではないのか。

第2に、国民の財産を云々するなら最初にやるべきことは、2400億円もかけて建設したものが、譲渡額109億円、再見積もりしても250億円にしかならないのは、巨額の国民の財産を毀損させた行為であり、この原因と責任を明確にし、再発防止に取り組むべきではないのか。

第3に、現在もかんぽの宿は年間50-60億円の赤字を垂れ流し、その費用は日本郵政に預けられた国民の金融資産で賄われている。譲渡を延期したことによる損失を、大臣は被保険者に押し付けてよいと考えているのか。大臣の意思決定による損失を、彼の個人資産で補填するのか。

第4に、これらの問題は全て総務省の管轄下で起こった問題ではないのか。総務大臣は国民、特に日本郵政の預金者や被保険者に謝罪すべきことではないのか。何故、責任を認めないのか。

第5に、同じ時期に争点となった天下り禁止などを含む公務員制度改革も鳩山総務相が担当大臣のはずだが、全く存在感が無い。メディアを引き連れて「私の正義感が提起した問題」とかんぽの宿疑惑を得々と語るのは、何が重要か大臣の判断基準に疑いを感じないではいられない。

もう一方の当事者であるオリックス不動産だが、ダンマリを決め込み何も言わないのも私は疑問を感じる。彼らにも説明責任を果たす義務があるはずで、何も言わないのは不正行為があったとは言わないにしても、何か後ろめたいところがあると疑われても仕方がない。

メディアにも一言、鳩山大臣はテレビで扱われることを計算して露出度を高め、問題提起に成功した。本件について大臣のテレビ露出度が高かったため、上記のような問題指摘が国民に届かず、バランスの取れた判断する機会を国民に与えなかったと反省すべきだ。本件については、全てがユルユルで、深く追求していく姿勢に欠けているように感じるのは私だけか。■

コメント (1)
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