かぶれの世界(新)

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独裁政権vsネット巨人

2010-01-14 22:23:28 | 国際・政治

小沢幹事長の政治資金問題やハイチの大地震とかビッグニュースが報じられる中、どういう決着になるか注目している争いがある。それは、中国政府と「グーグル」の闘いだ。

12日グーグルが中国政府は検閲を止めなければ中国から撤退すると明らかにした。発端は中国内の人権活動家のメールを覗き見しようとして組織的なハッキングがあり、堪忍袋の緒が切れたらしい。Gメールの秘匿性が失われることはグーグルの存在理由を問うもので後には引けないとの判断であろう。

こういう時一体何が起こっているのか、グーグルの駆け引きは中国にとってどういう意味があるのか理解しようとしても、日本のメディアは中々要領を得ない。米国のメディアの記事によれば、グーグルが中国で既に重要な役割を果たしているようだ。

COP15の対応や資源獲得のため人権侵害などに目を瞑る中国の身勝手さは目に余るものがある。しかし、急速な経済成長で存在感を高めた中国に対して刺激しないよう、世界各国は極めて抑制的な物言いをしてきた。

日本のメディアはかつて程ではないが、人権問題などの報道にいまだに遠慮が見られる。民主党議員が小沢批判を封印するが如き臆病さよりは論外だが、遠慮するだけでも信頼を傷つける。そういう中で、グーグルが信頼を守る為に世界最大の市場でのビジネスの可能性を捨て、中国の検閲を批判したのだからその成り行きは注目せざるを得ない。

世界最大の共産党独裁政権vsネット巨人の戦いというと大袈裟だが、今迄のように中国政府の一方的な決定で交渉の余地無しいうものでもないらしい。Wポスト紙の記事によれば中国政府にもジレンマがあるという。ビジネス分野だけでなくITが日常生活に浸透し、グーグルを当たり前に使っている人達が増え政府決定に対し思いの外反発が強いらしい。

といえば尤もらしいが、中国共産党の最優先事項は政権の維持であり、ビジネス的な損得計算で決着しない可能性が高く、共産党は妥協しないだろうと私は予測する。いずれにしても今回どのように決着するかは、中国のネット社会の影響力を推し量る良い目安となると注目している。■

コメント
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