今朝の日本経済新聞朝刊は1面トップと更に6,7ページ全面を使って、日本の社会保障システムが維持出来ず2030年には悲惨な状況になっていると報じていた。今のままでは社会保障(年金・医療・介護等)の債務が2000兆円に達する。問題があることは多くの国民に認識されているが世代間に意識差があり、自治体の取り組みにもバラツキがあり2倍の格差がある。
だが、民進党や共産党等の野党は改革法案を「年金カット法案」と呼び反対、高い支持率を誇る安倍政権も選挙を意識して根本的な改革を先送りした。安倍首相はインタビューで無責任との指摘に対し半ば捨て台詞で、「負担増や給付カットを掲げた政党を国民が選んだことがあるのか?」と厳しく言い返したという。全くその通りだが粘り強く国民を説得して欲しかった。高支持率政権でなければ出来ないという意味で責任がある。
安倍首相は責任を逃れられないが、野党のポピュリズム体質と高齢者等国民の危機認識不足にもっと責任がある。私も何度か社会保障制度の問題を指摘て来たつもりだ。これは善悪というより社会保障制度の入りと出の単純な算数問題であり、超党派で取り組み解決を図るべき問題だ。従って国民は理性的に強くプッシュすべきなのだ。だが、残念ながら理屈では分かっていても選挙に影響が出るのが現実だ。
かくいう私もこれだけ強く建前を主張しながら、母が死ぬ直前に迷った末に延命措置を担当医に依頼した。それまで介護施設や訪問医に母は自然死と言ってきたのだが、私の返事次第で母の生き死にが決まる事態に直面すると更なる医療措置をお願いした。その時これが積み上がり膨大な医療費になるのだと分かっていた。懇意にさせて頂いていた介護施設長に後日報告すると、彼女が意外な表情をされたのが忘れられない。
それにもかかわらず間もなく母は息を引き取った。適切な表現ではないが、私は総論賛成各論反対の矛盾と母の命を自分の判断で縮めたと心を痛める、両方の悩みから解放された。今ではいざ自分の身になったら「建前と本音が違う」人達の気持ちが分かった様な、その分思い切って建前を主張できなくなった複雑な自分を感じる。だが、気持ちに矛盾を感じても社会保障の改革は絶対にやらねばならないと言い続けたい。■
だが、民進党や共産党等の野党は改革法案を「年金カット法案」と呼び反対、高い支持率を誇る安倍政権も選挙を意識して根本的な改革を先送りした。安倍首相はインタビューで無責任との指摘に対し半ば捨て台詞で、「負担増や給付カットを掲げた政党を国民が選んだことがあるのか?」と厳しく言い返したという。全くその通りだが粘り強く国民を説得して欲しかった。高支持率政権でなければ出来ないという意味で責任がある。
安倍首相は責任を逃れられないが、野党のポピュリズム体質と高齢者等国民の危機認識不足にもっと責任がある。私も何度か社会保障制度の問題を指摘て来たつもりだ。これは善悪というより社会保障制度の入りと出の単純な算数問題であり、超党派で取り組み解決を図るべき問題だ。従って国民は理性的に強くプッシュすべきなのだ。だが、残念ながら理屈では分かっていても選挙に影響が出るのが現実だ。
かくいう私もこれだけ強く建前を主張しながら、母が死ぬ直前に迷った末に延命措置を担当医に依頼した。それまで介護施設や訪問医に母は自然死と言ってきたのだが、私の返事次第で母の生き死にが決まる事態に直面すると更なる医療措置をお願いした。その時これが積み上がり膨大な医療費になるのだと分かっていた。懇意にさせて頂いていた介護施設長に後日報告すると、彼女が意外な表情をされたのが忘れられない。
それにもかかわらず間もなく母は息を引き取った。適切な表現ではないが、私は総論賛成各論反対の矛盾と母の命を自分の判断で縮めたと心を痛める、両方の悩みから解放された。今ではいざ自分の身になったら「建前と本音が違う」人達の気持ちが分かった様な、その分思い切って建前を主張できなくなった複雑な自分を感じる。だが、気持ちに矛盾を感じても社会保障の改革は絶対にやらねばならないと言い続けたい。■