かぶれの世界(新)

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はぐれ鳥(追加)

2017-10-27 21:27:54 | 日記
日暮れ前に散歩を兼ねて食料調達に向かう途中、別の同級生に会った。聞きかじりの鴨情報を開陳すると、彼は「そりゃー、台風で海が荒れてここまで避難して来たんだよ。」と教えてくれた。

鴨の大群は普段は干潟辺りにいるのだそうだ。海から約20km離れている。私は鴨が海にいるなんて知らなかったというと、渡り鳥だから当然だろうと言われた。成程ね。

だけどそれも来月半ばまでだという。11月15日から来年の2月15日まで鉄砲を使った狩猟が解禁になると鴨はいなくなるらしい。これで台風直後の鴨の大群の全体像が分かった。聞く人によって断片的だったカモ情報もよく分かった。堤防沿いの散歩道は哲学の道ならぬ小ネタの道だ。■
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はぐれ鳥

2017-10-27 11:49:50 | 日記
台風21号が関東地方を直撃した翌日から、こちら四国愛媛県大洲市の小さな川に浮かぶ鴨が爆発的に増えた。堤防沿いの道を散歩するたびにガー、ガーと鴨の鳴き声が聞こえてくる。母の介護のため田舎にしょっちゅう顔を出すようになって10年来見たことのない風景で、何かの前触れかと気になっていた。

今週初めに最初に聞いたのが犬連れの初老の男で、彼は渡り鳥の鴨が冬に備えてもっと暖かい所に飛ぶ準備をしているのだという。私は渡り鳥だということすら知らなかった。

その翌日散歩の途中で高価そうな望遠レンズのついたカメラに一脚で、いかにも自然観察のプロみたいないでたちの中年男性を見かけた。彼だったらもっとよく知っているはずだと思い、強引に近づいてゆき質問をぶつけた。彼は観察を邪魔されたのにカメラから目を離し気持ち良く答えてくれた。

昔はそうだったが、今はもう鴨は「渡り鳥」ではないと。この辺はエサが豊富で1年中ここにいて子を産み繁殖していくのだと。台風の嵐の時に生まれた川に戻って来ただけで、そのうちまた近郊に散らばって行くはずだと。成程と思ったがそれだけでは何故こんなに沢山いるのか今一分からなかった。

一昨日同じ堤防沿いの道を歩いてくる同級生に会った。最初誰だかわからなかったが、少し話すと誰だか分かった。元気そうだった。彼によると、鴨がこの辺に定住し繁殖していると認めた。近年銃による狩猟が禁止され数が増えているのだという。これでやった疑問が解けた。それにしても異常に多い。

その中で一番気になったのは川岸に一匹離れて立つ白サギだった。例の自然観察のプロによるとサギも渡り鳥で、エサを求めて日本各地を移動するのだそうだ。彼等は悪食でエサが無くなると何でも食べるそうだ。カエルかと聞くと、そんなもんじゃない、川魚からムカデまで何でも食うという。

この辺は近年大きい鯉もいるがと聞くと、サギにとって鯉は危険だという。大きい鯉を食べようとして爪が食い込むと抜けなくなり、大きな鯉は川底に潜ってサギを水中に引き込んでしまうのだという。そんな珍しいシーンをお目にかかってみたいものだと思った。

皆から取り残され草むらにたつ白サギの姿は水墨画みたいで美しいがいささか哀愁が漂っていた。田舎で一人暮らしの私に重ね合わせてみた。我ながら情けない自虐的な気分になった。翌日からサギの姿が見えなくなった。相変わらず鴨の泣声が響いていた。■
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