goo blog サービス終了のお知らせ 

かぶれの世界(新)

写真付きで日記や趣味を書くならgooブログ

コロナ下の北海道旅行(4)

2020-12-04 18:27:52 | 旅行記
最後の日は釧路市内と釧路湿原の散策で終わった。予定されていた釧路和商市場で勝手丼を頂くプランが中止になり残念だった。空いた時間に家族で釧路川沿いの公共施設周辺を散策した。三日間釧路周辺を巡った印象は、釧路市街は大自然に囲まれた他の北海道とは異なる近代的な街だった。

55年前に友人と訪問した時にも無機質な印象だった。今回ガイドが明快な説明をくれた。漁業と交易の要衝だった釧路が大転換したのは、大正時代に生まれた製紙業と炭鉱だった。どちらも日本を代表する企業が関わった。鉄道等のインフラが作られ近代的な工業のイメージが出来た。

だが、コロナ後の釧路には厳しい現実をが突きつけられている。ディジタル化は紙の需要を減らし、温暖化対応の為に石炭需要は激減している。すでに製紙工場の一つは閉鎖が決定され、海底炭田も無くなる運命にある。我々は楽しい旅をさせて貰ったが、その裏では厳しい現実があった。

その後、釧路湿原北斗展望台に行き雄大な釧路湿原を眺め、湿原と山の境目辺りを歩いた。ガイドによると数年前はなかった木道を歩いた。田舎の山歩きに嵌まっている私は野付半島に続き二度目のウォーキングを楽しんだ。番組「ブラタモリ」で見た湿原は残念ながら規制で歩けなかった。

木道の周りに鹿が傷つけたと思われる皮が剥がれた木が何か所かあった。木道に獣の糞があったが、物知りガイドもこの方面は疎くどんな動物の仕業か分からなかった。木道付近では驚くような動物との出会いが無かった。家内が見つけた大鷲くらいだった。

流行歌になった「幣舞橋」や美しい夕焼けの見学とフィッシャーマンズワーフの昼食は、私には取ってつけた感じで特別な印象はない。最後に希望者のみ見学した市立博物館は興味深かった。気になったのは釧路で最も古い白亜紀の地層から縄文時代までの展示が充実しているのに、突然江戸後期に展示がすっ飛んでいたことだ。

文芸員に聞くとこの空白の時代の出土品が少ない、静かな時代だったのだそうだ。釧路周辺の多様な動物の展示もあったが、残念ながら30分余りで退館した。私的には幣舞橋や夕焼けと空港での長い待ち時間より博物館に時間を使ってほしかったが、多様な人が参加するツアーの宿命だ。ツアーのプランに含まない希望者だけの、いわば好意で実施された見学だった。

羽田に着いたのは夜の10時頃だった。息子がフルに動いてくれ、新宿行きのバスと京王線をタイムリーに乗り継ぎでき予想したより早く11時過ぎ頃には自宅に戻った。私だけなら多分その日のうちに着けたかどうか。楽しい旅行の最大貢献者は家族一致してガイドに決まった。■
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする