「アメリカかぶれ」で楽観的なな私がバイデン新政権の外交について論じたい。
注目のバイデン新政権は先ずは国内問題の対応に精力を注ぎ込まざるを得ず、世界が期待している外交に本格的に取り組むには暫く時間がかかるというのが大方の論調だ。トランプ前政権は深めた格差と分断は深刻であり足元を固めないと、力を付けた中国と対抗できないという現実がある。
だが、楽観的な私はバイデン政権は既に底流で静かに世界に関与し始めたと思う。そう考える理由は幾つかある。先ずバイデン政権はトップダウンではなくオバマ時代の経験豊富なスタッフを抱え、彼らが新政権のメインアイデアを共有し夫々の役割を果たしているからだ。
マスコミは共和党支持者のトランプ支持が未だに60%もあるなど、トランプの残した残像を高く評価する傾向がある。だが、マコーネル院内総務など内外に共和党を立て直す為にトランプと決別する動きがあり、過激派にも議会乱入後にトランプが梯子を外したと見るトランプ離れがある。
我が国では特に経済関係で民主党政権より共和党政権を好む傾向があった。民主党政権は円安志向で頭越しで中国と取引した歴史がある。オバマ政権時代に「オバマ温泉」(湯だけ:言うだけ)と私が揶揄したが、立派な理念だが実行力に欠けていた。いわばへっぴり腰だった。
バイデン政権はこのようなオバマ時代の屈辱を経験したスタッフが沢山いて、やり方を変えると予測する。彼らはトランプ時代のスタッフに求められた忠誠心よりも、オバマ時代の経験に基づき正しいと信じる政策を実行する人達だと期待する。
補足すると、トランプ時代のスタッフにも信念を通したスタッフは結構いたと思う。重要なのは自分の信念であり、忠誠の為に信念を曲げることはキャリアをドブに捨てるとの考えだ。信念を曲げずトランプ政権から去ったスタッフ数は多かった。これもある種の自分ファーストだが。
バイデン政権が直面する最大の外交問題は言うまでもなく中国だ。既にブリンケン元国務副長官は中国の人権問題等を指摘し、同盟国と連携を強化して対処すると表明したという。関連する大統領令はまだ発令されてないが、台湾代表の招待など既に最重要な外交課題として動き出した。
私が引っかかるのはトランプ大統領が壊した欧州同盟国との連携の在り方だ。気になるのはメルケル独首相が旗を振って成立させた欧州中国の相互投資協定だ。中国のウィグル族や香港の人権問題に目をつぶり経済を優先させた。ロシアに依存するガスパイプライン建設も含め、米欧同盟関係の修復はそれ程容易ではないと予感させる。東欧の強権国もある。最も注目する外交テーマだ。
当然ながら外交は民主主義理念を追及すればいいというほど甘くはない。日本もドイツも中国との貿易は死活問題だ。マスコミも民主主義を建前に政府を批判しても、欧米マスコミほどに中国の民主主義には興味がなさそうだ。だが、世界は民主主義を建前に動かなければならない。
トランプ時代の逆流「民主主義国が縮小し強権国が増えた」を元に戻す旗振りをバイデン政権に期待したい。オバマ時代の建前から前進して欲しい。実際、この動きは既に始まっており、時間の経過とともにトランプの残像が消えて、徐々に強まって行く予測する。是非、そうあって欲しい。
蛇足
共和党がトランプの残像を消し去るのは70百万人の支持を二つに割ることだと思う。分割して統治せよ。共和党は支持が減ると恐れ、トランプ支持派は新党を作ることも考えているという。私に言わせれば墓穴を掘ることになると思う。幾らなんでもそこまで馬鹿じゃないだろう。■
注目のバイデン新政権は先ずは国内問題の対応に精力を注ぎ込まざるを得ず、世界が期待している外交に本格的に取り組むには暫く時間がかかるというのが大方の論調だ。トランプ前政権は深めた格差と分断は深刻であり足元を固めないと、力を付けた中国と対抗できないという現実がある。
だが、楽観的な私はバイデン政権は既に底流で静かに世界に関与し始めたと思う。そう考える理由は幾つかある。先ずバイデン政権はトップダウンではなくオバマ時代の経験豊富なスタッフを抱え、彼らが新政権のメインアイデアを共有し夫々の役割を果たしているからだ。
マスコミは共和党支持者のトランプ支持が未だに60%もあるなど、トランプの残した残像を高く評価する傾向がある。だが、マコーネル院内総務など内外に共和党を立て直す為にトランプと決別する動きがあり、過激派にも議会乱入後にトランプが梯子を外したと見るトランプ離れがある。
我が国では特に経済関係で民主党政権より共和党政権を好む傾向があった。民主党政権は円安志向で頭越しで中国と取引した歴史がある。オバマ政権時代に「オバマ温泉」(湯だけ:言うだけ)と私が揶揄したが、立派な理念だが実行力に欠けていた。いわばへっぴり腰だった。
バイデン政権はこのようなオバマ時代の屈辱を経験したスタッフが沢山いて、やり方を変えると予測する。彼らはトランプ時代のスタッフに求められた忠誠心よりも、オバマ時代の経験に基づき正しいと信じる政策を実行する人達だと期待する。
補足すると、トランプ時代のスタッフにも信念を通したスタッフは結構いたと思う。重要なのは自分の信念であり、忠誠の為に信念を曲げることはキャリアをドブに捨てるとの考えだ。信念を曲げずトランプ政権から去ったスタッフ数は多かった。これもある種の自分ファーストだが。
バイデン政権が直面する最大の外交問題は言うまでもなく中国だ。既にブリンケン元国務副長官は中国の人権問題等を指摘し、同盟国と連携を強化して対処すると表明したという。関連する大統領令はまだ発令されてないが、台湾代表の招待など既に最重要な外交課題として動き出した。
私が引っかかるのはトランプ大統領が壊した欧州同盟国との連携の在り方だ。気になるのはメルケル独首相が旗を振って成立させた欧州中国の相互投資協定だ。中国のウィグル族や香港の人権問題に目をつぶり経済を優先させた。ロシアに依存するガスパイプライン建設も含め、米欧同盟関係の修復はそれ程容易ではないと予感させる。東欧の強権国もある。最も注目する外交テーマだ。
当然ながら外交は民主主義理念を追及すればいいというほど甘くはない。日本もドイツも中国との貿易は死活問題だ。マスコミも民主主義を建前に政府を批判しても、欧米マスコミほどに中国の民主主義には興味がなさそうだ。だが、世界は民主主義を建前に動かなければならない。
トランプ時代の逆流「民主主義国が縮小し強権国が増えた」を元に戻す旗振りをバイデン政権に期待したい。オバマ時代の建前から前進して欲しい。実際、この動きは既に始まっており、時間の経過とともにトランプの残像が消えて、徐々に強まって行く予測する。是非、そうあって欲しい。
蛇足
共和党がトランプの残像を消し去るのは70百万人の支持を二つに割ることだと思う。分割して統治せよ。共和党は支持が減ると恐れ、トランプ支持派は新党を作ることも考えているという。私に言わせれば墓穴を掘ることになると思う。幾らなんでもそこまで馬鹿じゃないだろう。■