かぶれの世界(新)

写真付きで日記や趣味を書くならgooブログ

SNSは自主規制か、法規制すべきか

2021-01-13 20:38:47 | デジタル・インターネット
米国の連邦議会議事堂への乱入事件を扇動したとして、ツィッター社等がトランプ大統領の投稿を制限したり永久停止した措置をメルケル独首相が批判したと報じられた。欧州では独仏などの閣僚から一企業の決定ではなく、法規制によって扇動的な発言を禁じるべきだと批判が続いたという。

だが、表現の自由は民主主義の根幹をなす人権とはいえ、その民主主義を具現化する議事堂を破壊する緊急事態においてメルケル首相の発言は現実的でないと私は考える。民主主義は時間のかかるプロセスだ。20日の大統領就任式が迫る中でアカウント停止に代わる法制改正が出来るとは思えない。

先に投稿した記事「 行ってしまった年、来るかもしれない年」で私は史上最悪の三角関係(習‐トランプ‐コロナ)に最強の手助けをしたのがIT(SNS:プラットフォーマーIT)だと指摘した。欧米で急増するIT批判の延長線上に、今回の危機的状況に緊急対応したと私は考える。

寧ろ私は政府が表現の自由を検閲する方が危険だと考える。現に中国やロシアなどの権威主義政権の言論弾圧は法に基づいて(独裁者の意思に従って)一律規制する。寧ろ民間の報道・SNS企業が夫々の考えによって扇動的な発言を規制する方が表現の自由が守られると私は考える。

勿論、2021年は多くの点で巨大IT企業(SNS)が規制されることになるだろう。今回のSNSのトランプ氏アカウント停止などの判断は、問題を先取りしたアクションであると私は考える。

私自身はフェイスブック(FB)の主要アカウントがまだ米国内に限られていたころ、メル友だったNYの看護婦さんの紹介でFBに加入し、更にフィリピンの政府職員女性と知り合った。だが、突然彼らの家族サークルに加入し、私の投稿した記事が断りなくFBのメッセージで紹介された。

私はプライバシーが侵害されたと感じて嫌悪感でFBの活動を休止した。今回の突然のアカウント停止とは異なるが、SNSが社会に間違った情報を伝搬させる問題は限度を超えていた。今回の規制はどうあるべきかの議論はもう少し様子を見て合意を得るべきだと思う。

皮肉な言い方で申し訳ないが、最近ドイツが主導してEUが中国との経済取引を決め、ロシアから天然ガスのパイプラインを購入する決定をしたのは、長い目で見て欧州の民主主義を劣化させる判断と感じる。独裁国の経済圧力が欧州の民主主義を傷つける、これこそ問題だと私は懸念する。■
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする