かぶれの世界(新)

写真付きで日記や趣味を書くならgooブログ

森元首相発言の本音と建て前

2021-02-06 21:35:44 | 日記・エッセイ・コラム
森元首相・東京オリンピック・パラリンピック大会組織委員会長は、「女性がたくさん入っている会議は時間がかかる」と発言し世界中から叩かれている。なんとまあ常識外れの無邪気な発言だが、一方で正直言うと「絶対言っちゃいけないが、内心理解出来なくもない」と思った。そう言う認識は海外でも変わらないはずだと。

誰も事実はどうなのか問いかけない。まず森氏が事実を言ったのかどうか調べて現実をデータで示したうえで論じるべきだ。そして現実はこうだが、あるべき姿はこうだ、仮に事実なら森氏はリーダーとして誤解されないよう建前と現実を併せて論じよ、というべきだと思う。

団塊世代の私の記憶は子供の頃から「世界一早い人」とか「世界一テニスが強い人」が世界選手権の定義だった。それが当時のウーマンリブ運動を背景に、「世界一テニスの強い女性」になり、次は「男性と平等に賞金」、に代わって行った。その時に私は世界選手権は「人類最強」を決める大会だ、という認識があった。スポーツは最強は誰かで争い決めればいい、性別は年齢別と同じと思ってた。

一方、仕事の面では私が現役の頃はコンピューターは男性社会だった。私が中間管理者になった80年代には法改正で女性技術者も現れたが、まだ補助的な役割を果たすのが精一杯だった。一方、米国の会社と交渉時にやり手の女性販売責任者が男性スタッフを率いて現れ日本との差を感じた。

だが、90年代半ばに米国工場責任者として出向した時に、上司の事業責任者がハーバード大MBAの女性で、直属の男性部下が恐れて働くのを見てカルチャーショックだった。彼女の実力は別として学歴もキャリアも最高級で、「いじわるされないか」部下はピリピリして働いていた。

その頃、私と同じ時に出向した優秀な日本人マネージャが、サンノゼ支社の会議に出席し女性販売マネージャの誤りを認めるまで徹底的に追及し泣かせた、ハラスメントだとの指摘があると人事女性マネージャが私に報告して来た。私は曖昧な態度で具体的な指示をせずうやむやに終わらせた。

他にも日本人スタッフが後ろの席の女性同僚に口を利かずメールで用件を伝えるのは差別だとの訴えがあった。人事マネージャとは普段から友好関係を保っており、この時も私は曖昧な態度で彼女に任せたのが、結果的に大事にならなかったのかもしれないと思っている。

思い返せば、当時男女平等という建前が都合よく使われる場合もあった。だが、リーダーは建前を尊重して決してマイナス方向に持っていかないよう心がけるべきだ。私は今現実の社会がどうなっているのか理解してない。報道によると日本の会社も年功序列からジョブ型に変わり、高齢者も成果給を導入し始めたという。会社では性別ではなく成果で給与が決まることになるはずだ。■
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする