かぶれの世界(新)

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バイデン新政権 静かに動き出す外交

2021-01-24 15:17:48 | 国際・政治
「アメリカかぶれ」で楽観的なな私がバイデン新政権の外交について論じたい。

注目のバイデン新政権は先ずは国内問題の対応に精力を注ぎ込まざるを得ず、世界が期待している外交に本格的に取り組むには暫く時間がかかるというのが大方の論調だ。トランプ前政権は深めた格差と分断は深刻であり足元を固めないと、力を付けた中国と対抗できないという現実がある。

だが、楽観的な私はバイデン政権は既に底流で静かに世界に関与し始めたと思う。そう考える理由は幾つかある。先ずバイデン政権はトップダウンではなくオバマ時代の経験豊富なスタッフを抱え、彼らが新政権のメインアイデアを共有し夫々の役割を果たしているからだ。

マスコミは共和党支持者のトランプ支持が未だに60%もあるなど、トランプの残した残像を高く評価する傾向がある。だが、マコーネル院内総務など内外に共和党を立て直す為にトランプと決別する動きがあり、過激派にも議会乱入後にトランプが梯子を外したと見るトランプ離れがある。

我が国では特に経済関係で民主党政権より共和党政権を好む傾向があった。民主党政権は円安志向で頭越しで中国と取引した歴史がある。オバマ政権時代に「オバマ温泉」(湯だけ:言うだけ)と私が揶揄したが、立派な理念だが実行力に欠けていた。いわばへっぴり腰だった。

バイデン政権はこのようなオバマ時代の屈辱を経験したスタッフが沢山いて、やり方を変えると予測する。彼らはトランプ時代のスタッフに求められた忠誠心よりも、オバマ時代の経験に基づき正しいと信じる政策を実行する人達だと期待する。

補足すると、トランプ時代のスタッフにも信念を通したスタッフは結構いたと思う。重要なのは自分の信念であり、忠誠の為に信念を曲げることはキャリアをドブに捨てるとの考えだ。信念を曲げずトランプ政権から去ったスタッフ数は多かった。これもある種の自分ファーストだが。

バイデン政権が直面する最大の外交問題は言うまでもなく中国だ。既にブリンケン元国務副長官は中国の人権問題等を指摘し、同盟国と連携を強化して対処すると表明したという。関連する大統領令はまだ発令されてないが、台湾代表の招待など既に最重要な外交課題として動き出した。
 
私が引っかかるのはトランプ大統領が壊した欧州同盟国との連携の在り方だ。気になるのはメルケル独首相が旗を振って成立させた欧州中国の相互投資協定だ。中国のウィグル族や香港の人権問題に目をつぶり経済を優先させた。ロシアに依存するガスパイプライン建設も含め、米欧同盟関係の修復はそれ程容易ではないと予感させる。東欧の強権国もある。最も注目する外交テーマだ。

当然ながら外交は民主主義理念を追及すればいいというほど甘くはない。日本もドイツも中国との貿易は死活問題だ。マスコミも民主主義を建前に政府を批判しても、欧米マスコミほどに中国の民主主義には興味がなさそうだ。だが、世界は民主主義を建前に動かなければならない。

トランプ時代の逆流「民主主義国が縮小し強権国が増えた」を元に戻す旗振りをバイデン政権に期待したい。オバマ時代の建前から前進して欲しい。実際、この動きは既に始まっており、時間の経過とともにトランプの残像が消えて、徐々に強まって行く予測する。是非、そうあって欲しい。

蛇足
共和党がトランプの残像を消し去るのは70百万人の支持を二つに割ることだと思う。分割して統治せよ。共和党は支持が減ると恐れ、トランプ支持派は新党を作ることも考えているという。私に言わせれば墓穴を掘ることになると思う。幾らなんでもそこまで馬鹿じゃないだろう。■
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バイデン新政権と報道の関係

2021-01-22 18:38:44 | 国際・政治
バイデン政権のサキ大統領報道官の記者会見を伝える記事を見て新鮮な印象を受けた。この時期に報道官の発言を注目しないが、前政権のスパイサー報道官が都合の悪い報道を「偽ニュース」と決めつけ、一方で政権の根拠なき主張を「もう一つの真実」と主張する姿を見て呆れていたからだ。

彼女は「独立した報道に深い敬意を持っている。(ジャーナリストの)皆さんと一致できないこともあるだろうが、米国民に正確な情報を提供する目標は共有している」と語りました。「透明性」と「真実」に重きを置く姿勢を示して、不正確な情報発信の目立ったトランプ前政権からの転換を印象づけました。(日本経済新聞)

こんな当たり前の発言が新鮮に感じるというのは、トランプ前大統領やその代弁者が如何にインチキ情報を流していたかの裏返しだと感じた。これだけでトランプ政権が発するニュースの真偽を疑いを持ち、見聞きする気が起こらなくなった。

だが、一方で現実はそれほど甘くないと私は思う。これは悪い例ではないが、バイデン新大統領が初日から新型コロナウィルスとの戦争だと表明した。私は気が付かなかったが、米国では「戦時下においては大統領に強大な大統領権限を与えられている」のだ。意気込みを語っただけではない。

必ずしもコロナ対応だけではない、そう言う手段があることを理解しておく必要がある。だからこそ、トランプ大統領の暴走を止めるためにも「核ボタン」を持たすなと本気で心配する声があった。

逆に、マスコミもニュースの背景を深読みして色付けし報じる場合もある。事実のみを伝えるマスコミも「事実を選択する」ことにより、一つの事実をプラスにもマイナスにも色付け或いは印象付けることができる。しかし、マスコミは事実を伝えたと言い訳できる。

日本マスコミのコロナ報道は典型的な例だと思う。だが、以前投稿したようにテレビ朝日の大下容子氏のニュース番組は目線を上げて事実を伝えようとしていると私は感じる。このように伝える側の多様性は寧ろあるべき姿だと思う。

ニュースの発生源の嘘はダメだが、伝える側がそれをどう評価して報じるかは違いがある方が寧ろ正常だ。ただ、情報源を特定のマスコミのみに偏ると米国の暴動みたいな間違いが起こる。この問題は解決したわけではないし、日本の片寄った報道に懸念する理由でもある。サキ大統領報道官の記者会見は改めてこの当たり前の常識を思い出させてくれ新鮮だった。■
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コロナは報道と民意を映す鏡

2021-01-20 20:21:24 | ニュース
今日の東京都のコロナ感染者は1274人、重傷者が過去最大の160人と報じられた。年末以来感染者が急増したがここ数日感染者数は減り始めた。重症者や死者数は感染者数より少し遅れて来るので、予想された通りに推移している。メディアは感染数減と重傷者が遅れて出るとは絶対に報じないが、「感染者数が減り始めた、この調子で頑張ろう」と国民を勇気づけるべきだと思う。

コロナ感染が昨年初の第1波から第2波、第3波と続くにつれ、テレビ報道が具体的なデータを示さず(トランプ大統領みたい!)欧米の対応に比べて政府を批判し、指数関数的感染急増の恐れありと扇動的な報道を繰り返した。「批判の為の批判」という印象を受けた私は何度か「偏向報道」と指摘した。だが、WHOの日本の対応を成功と評価するとマスコミは一転静かになった。

そして昨年末の第3波で感染者数が急増すると連日の政府批判が再開された。だが、同時にコロナ対応と医療崩壊を報じる姿勢がメディアによって異なって来た印象を受けた。中でも注目したのはテレビ朝日の昼の大下容子さんのニュース番組が、医療崩壊を叫ぶ医師会の主張に対して日本の医療システムの全体像を海外事情と比べ分析して正確に伝える報道姿勢だ。

他の番組は第3波では内外の感染データ等を示し医療専門家と素人専門家が意見を交換し、街の声と称して一般人の遅過ぎる政府対策批判を紹介するスタイルが多かったと思う。素人評論家は別にして医師会関係の医療崩壊発言には誰も疑問を挟むことはなかった。マスコミは医師会の声に忖度して報じていると感じた。そこに大木容子さんが医療システムの問題提起をした。

私はコロナに関わらずテレビ番組で評論家の意見が一方的だと感て信用できず、時にCNNとかワシントンポストやBBCなど欧米のメディアをチェックする。だが、この1カ月はコロナに限らず全体像を知るために大下容子さんの番組を見て教わることあると感じるようになった。多分彼女の番組を評価する視聴者が一定数いる、偉そうに言うと「民意が反映された番組」と感じた。

米国ではトランプ大統領の主張を信じた支持者が議会乱入事件を起こした。彼等は既存の新聞テレビを信じず、SNS(パーリー)を経由してトランプの偽情報を信じて暴動を起こした。米国人の半数弱があり得ない偽情報に踊らされて民主主義を崩壊させようとした怖さを感じた。国民が嘘を見破り現実を正しく受け止らないと国の舵取りを間違えることになる恐ろしさを実感した。

私は一方的な意見を流す日本のメディアにも同じような危険さを感じていた。米国と異なり日本はまだテレビの影響力は大きい。菅政権は第3波の対応に苦労し方針変更した。それでも、コロナ感染の実態は欧米に比べ圧倒的に少ない。連日医療専門家の意見をもとに政府批判の放送を聞かされた結果が、菅首相の支持率急落だと考える。トランプ大統領の偽情報を聞いた支持者のように感じた。

コロナ感染が急増し医療崩壊が迫っていると医師会会長は至急の対応を繰り返し求めたが、海外と比べると依然として感染者数は少ない。第1波、第2波以来欧米の状況を見聞きしても、医師会会長等は自ら改善すべきことにはだんまりを続けた。マスメディアも厚生省も医師会に忖度して表立って何ら問題提起しなかった。菅政権も動き始めたが大きなニュースにならなかった。それでいいのか。

(補足)今日の7時のNHKニュースが、上記の日本の医療資源の偏在を指摘し、民間病院が軽症の感染者の面倒を見ると応える医師会会長を報じた。私から見るとやっと動き出したか、NHKもやっと問題指摘したかという思いだ。メディアは医師会もマスコミも国民をミスリードしたと恥じて欲しい。日本では「報道が民意を映す鏡」になっている責任の大きさを自覚して欲しい。■
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トランプ大統領が全てを失った日

2021-01-19 18:43:36 | 国際・政治
モチロンそれは彼に煽られた暴徒が連邦議事堂に乱入した1月6日だ。その後次々と事件の経緯が詳細に報じられ、暴動前のトランプ大統領の扇動的な演説が米国民主主義に対する反乱を引き起こしたと報じられた。この日を境にトランプには見える景色が変わったはずだ。

彼の側近は次々と離れて行き、彼を支持していた共和党議員から異論が聞こえ、国民の不支持が68%に急増し(Pew research Center)、民主党から弾劾裁判を仕掛けられた。彼のパワーの源泉は7400万人(74M)の米国民の支持だったが、たった1日でその多くを失ったことになる。

そして、全米厳戒態勢の下でバイデン大統領就任式が明日執り行われる。私の興味は、「一体何故、トランプはこんな分かり切った勝負に賭けたのか」だ。彼は一流の勝負師ではなかったのか。何を見逃したのか。単純に馬鹿だったのか。

今後多くのNF作家が本を書き、彼がどう考え行動したのか周囲の証言を含めて明かされるだろう。ニクソン大統領がウォーターゲイト事件で弾劾され辞任した時はワシントンポスト紙の記者が主役で後にNFはベストセラーになり、NYタイムズなどの他紙が追いかけて事件を報じた。今回はもっと多士済々、もしかしたらプレイボーイ誌の暴露が話題を呼ぶかも知れない。

もし1月6日の事件が無かったらトランプ氏は共和党のボスとして存在し続けたと思う。彼が有能だというより、米国民の半分が彼の支持者だったからだ。今回の事件はトランプ氏が全てを失っただけではない、彼を支持した共和党も崩壊の危機に追い込まれている。

トランプ支持を公にした共和党議員の多くは次の選挙で当選できるかどうか、トランプの信条とか政策ではなく、彼を支持する人達の数74Mの潜在力を恐れている。強い地盤を持ってない議員はトランプが忠誠心がないと判断し支持をやめたら落選するかもと考えている。

今も次々と暴かれる暴動が計画的で米国民主主義を危機に陥れたか弾劾裁判で明らかにされ、その上で議員が何故トランプを支持するのか国民の前で問われ圧力を受け続けるだろう。だが、共和党幹部はトランプと共死するつもりは毛頭ない、如何にして党を守るかしか考えてないはずだ。

マスコミや選挙の圧力を年間を通じて受け続けると、私の予測では年末頃には多くの議員が旗色を変えるだろう。彼らのトランプ支持は強い信念ではない、選挙に勝てるかどうかだ。ということで、
正確にはトランプは1月6日から全てを失う道を走り始めた。

分からないことは一杯ある。中でも一貫してトランプ支持に廻ったキリスト教福音派の人達はどう考えているのか。票数でいえば教育がなく貧困層の白人、金蔓ではでは個人の大富豪、この二つを繋ぐのが教会なのだろうか。詳細はNF小説が明かしてくれると期待する。■
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多摩丘陵を歩く 三都物語

2021-01-16 21:39:02 | 日記・エッセイ・コラム
年末の「多摩丘陵ちょっと歩き」以来、その周辺の「ちょっと歩き」を続けてきた。多摩丘陵上の城山公園の隣の市立稲城病院とか南多摩スポーツセンターまで歩いたりしてたが、今日の午後ついにちょっと歩きから「多摩丘陵本格歩き」をトライした。

自宅を出ていつもの散歩道から鎌倉街道を通り関戸橋を渡り多摩市桜ケ丘に向かった。そこから多摩丘陵を走る川崎街道を通り稲城市へ、南多摩駅手前で左に折れて府中街道を通り自宅に戻った。「多摩丘陵本格歩き」は府中市・多摩市・稲城市の三つの市を通る鎌倉街道・川崎街道・府中街道の三つの街道を歩いたともいえる。ディケンズ風にもじると三都物語であり三街道物語と言える。

桜ケ丘で川崎街道に出る手前で学校や住宅のある間道に入り街の雰囲気を感じながら歩いた。少し歩くと多摩川支流の大栗川の堤防にぶつかった。出会ったオバちゃんに川崎街道に出る道を訊くと、遠回りして風景を楽しみながら歩ける小径を勧めてくれた。何故か私が目的もなく歩いていると分かった様で、これが今回最高の助言だった。オバちゃん、勘がいい。 

桜ケ丘辺りの丘陵にはアパートと戸建て住宅が隙間なく丘の上まで続いていた。先月私が行った稲城市辺りの丘陵はニュータウン近辺にビルが建っていただけでまるで印象が違った。そのまま歩き続けると小径は連光寺前で川崎街道と合流した。

合流点から直ぐに左手にゴルフコースがあり、更に歩き続けると大きな煙突の工場のようなゴミ処理場と水処理場があり、その先に先日歩いた南多摩スポーツセンターがあった。多摩丘陵の印象が桜ケ丘と稲城で違うのは、これら処理場が隣接して住宅地としては印象が良くないからだろう。

その先は先日歩いた道を辿って帰宅しただけで特筆すべきことはない。4時前には帰って洗濯物を取り入れる役割が待っている。今日は4月半ばの暖かいハイキング日和だった。歩いた距離は12.5km、1.8万歩で3時間掛かった。普通に歩けば痛めた足底痛は気にならなかった。

【訂正】府中街道から川崎街道に向かう橋は関戸橋ではなく是政橋で、鎌倉街道を通り多摩市桜ケ丘に渡る橋が関戸橋だった。今日は二つの橋を渡り間違いに気づいた。50年以上も住んでいるのにこんなバカな間違いをするのは恥ずかしい。最近この手の間違いが多くて家内に馬鹿にされる。■
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