1日に行われた第81期名人戦第5局第2日目で、藤井聡太竜王は渡辺明名人を94手で降し、4勝1敗で名人位を奪取。20歳10ヶ月で、最年少七冠&最年少名人を達成した。
矢倉対雁木で始まった本局、中盤は渡辺名人十分の形勢に思われたが、藤井竜王も終盤に勝負手を放ち形勢逆転、最後は華麗な桂打ちで締めくくった。
21歳の谷川浩司八段が加藤一二三名人から名人を奪取したのは、1983年だった。
言うまでもないが、名人位は1年で取れない。順位戦の各クラスで昇級しなければならず、挑戦まで最短でも5年かかる。よって最年少名人を目指すなら、中学生四段は絶対。そしてそこから昇級するにも相当な実力が要求される。将棋自体も年々レベルアップしているし、谷川名人の「21歳」は、最年少名人として限界だと思ったのだ。
それが更新される日が来るとは……。長生き?してみるものである。
「20歳七冠」も然り。羽生善治九段が1996年に25歳で達成したときも、必ずしも順風満帆ではなかった。タイトルの増減を経て、苦しみも内包して達成したのである。
しかし藤井竜王・名人は違う。つねに勝率8割をキープし、タイトル戦は勝率10割。タイトル数は増える一方で、挫折らしきものがない。順風満帆そのものだった。
藤井竜王・名人は「これからは名人にふさわしい将棋を」の談話を発表した。ここまでですでに、名人にふさわしい将棋を指していると思うのだが、この異常なくらい謙虚な姿勢も、藤井竜王・名人らしいといえる。
また渡辺九段は「実力不足が情けない」とツイッターにアップした。
渡辺九段の自虐ぶりが痛々しいが、嘆くことはない。
あれはいつだったか、渡辺九段がご子息に将棋を教えたとき、上達が見込めないので、渡辺九段は自身を、「自分は将棋の天才なんだ」と思ったという。
その伝で行くと、藤井竜王・名人は「将棋の大天才」なんだと思う。プロ将棋界は、永瀬拓矢王座、渡辺九段以下、天才の集まりなんだと思う。
しかし藤井竜王・名人は大天才であり、他の棋士とは頭の構造が違うのだ。大野教室・W氏の名言「養殖は天然に勝てない」を引くまでもなく、天才がいくら努力しても、大天才には勝てないのである。将棋界は、藤井竜王・名人と、それ以外の棋士に分けられたといってよい。
あぁ、藤井竜王・名人は、これからどこまで連覇記録を伸ばしていくのだろう。好敵手がいない現在、それが途切れることは当分なさそうだ。
藤井先生、最年少七冠&名人、おめでとうございます。
矢倉対雁木で始まった本局、中盤は渡辺名人十分の形勢に思われたが、藤井竜王も終盤に勝負手を放ち形勢逆転、最後は華麗な桂打ちで締めくくった。
21歳の谷川浩司八段が加藤一二三名人から名人を奪取したのは、1983年だった。
言うまでもないが、名人位は1年で取れない。順位戦の各クラスで昇級しなければならず、挑戦まで最短でも5年かかる。よって最年少名人を目指すなら、中学生四段は絶対。そしてそこから昇級するにも相当な実力が要求される。将棋自体も年々レベルアップしているし、谷川名人の「21歳」は、最年少名人として限界だと思ったのだ。
それが更新される日が来るとは……。長生き?してみるものである。
「20歳七冠」も然り。羽生善治九段が1996年に25歳で達成したときも、必ずしも順風満帆ではなかった。タイトルの増減を経て、苦しみも内包して達成したのである。
しかし藤井竜王・名人は違う。つねに勝率8割をキープし、タイトル戦は勝率10割。タイトル数は増える一方で、挫折らしきものがない。順風満帆そのものだった。
藤井竜王・名人は「これからは名人にふさわしい将棋を」の談話を発表した。ここまでですでに、名人にふさわしい将棋を指していると思うのだが、この異常なくらい謙虚な姿勢も、藤井竜王・名人らしいといえる。
また渡辺九段は「実力不足が情けない」とツイッターにアップした。
渡辺九段の自虐ぶりが痛々しいが、嘆くことはない。
あれはいつだったか、渡辺九段がご子息に将棋を教えたとき、上達が見込めないので、渡辺九段は自身を、「自分は将棋の天才なんだ」と思ったという。
その伝で行くと、藤井竜王・名人は「将棋の大天才」なんだと思う。プロ将棋界は、永瀬拓矢王座、渡辺九段以下、天才の集まりなんだと思う。
しかし藤井竜王・名人は大天才であり、他の棋士とは頭の構造が違うのだ。大野教室・W氏の名言「養殖は天然に勝てない」を引くまでもなく、天才がいくら努力しても、大天才には勝てないのである。将棋界は、藤井竜王・名人と、それ以外の棋士に分けられたといってよい。
あぁ、藤井竜王・名人は、これからどこまで連覇記録を伸ばしていくのだろう。好敵手がいない現在、それが途切れることは当分なさそうだ。
藤井先生、最年少七冠&名人、おめでとうございます。