一公の将棋雑記

将棋に関する雑記です。

「ミスDJリクエストパレード」の公開生放送を見に行く

2023-06-18 17:22:35 | プライベート
きょうは東京・浜松町の文化放送で、「ミスDJリクエストパレード360」の公開生放送があった。1981年の初回放送から43年、初めての試みである。私も昔からのリスナーの端くれとして、いそいそと繰り出した。
定期券を使って浜松町に降りたのは11時36分。本放送は12時00分~12時55分である。昨年の9月までは12時~14時の放送だったが、10月から東北放送が1時間浸食し、文化放送を聴けるのは55分間になってしまった。私はラジオにおカネは出さない主義なのでRadikoプレミアムには契約せず、この尺に甘んじている。
文化放送がどこにあるのか微妙だったが、駅前に人だかりがあったので、すぐ分かった。文化放送のビル1階にサテライトスタジオがあり、DJの千倉真理さんはここから放送する。現在はカーテンが下りているが、時間になったら開くのだろう。
あたりはオジサンが多い。ミスDJはその歴史から、80年代から聴いていたリスナーが多く、聴取者層がいびつになっている。きょうも、ふだんよく聞くラジオネームの主が集まっているのだろう。
ちなみに私は、80年代のときは浪人生活にかぶり、灰色の思い出しかなかった。そして現在はというと、すでに未来はなく、同じ灰色生活を送っている。それゆえ、ミスDJには複雑な思いがある。
と、カーテンがサッと開き、真理さんが現れた。突然だったのでビックリである。「1時までラジオをやって、そのあとは皆さんで遊びましょう!」。私たちは拍手喝采である。
定刻になり、いつものオープニング曲が流れ、ミスDJが始まった。いままで生真理さんを拝見したのは2017年9月に日比谷公園で行われた講演会、2019年11月に増上寺で行われた文化放送・浜祭がある。でもやっぱり、DJ姿がいい。言っちゃあ悪いが、藤井聡太竜王・名人の席上対局を観戦するより感激モノである。
きょうの番組は「不思議大好き、魔法の歌スペシャル」である。それに伴い、私は「魔法使いサリー」をリクエストしていた。
またきょうは、千疋屋の高級マスクメロンが当たる企画がある。冒頭にかかる曲をメールで応募するのだが、今回は現地から送信することになる。
その1曲目は、「魔法使いサリー」だった。ただ、1966年のオリジナル版と思いきや、1989年の朝川ひろこ版だった。私がリクエストしたのは前者だったので、ここで私のラジオネーム(イッコー)が呼ばれる可能性は失せた。
真理さんのDJは続く。きょうはハリー・ポッターならぬ「マリー・ポッター」のいでたちのはずだが、この暑さでマントを脱いでいる。DJの合間にチラッとチラッとこちらを見る。いま、私を見たんじゃないか? きょうはいちだんと声につやがある、と思うのは気のせいだろうか。
ところどころでラジオネームが呼ばれるが、そのたびにあっちこっちで歓声が上がる。ヘビーリスナーが観戦に来ているのだ。ツイッターなどのSNSを使い、水面下でかなりの交流があるのだろう。
もっとも2016年の番組再開当時は、私の投稿が2週に1回くらいは読まれていた。しかし番組が認知されるようになってリスナーも多くなり、その数も減っていった。
現在の主要リスナーは妻帯者が多く、番組でもその話題が多い。私は蚊帳の外に置かれた感じで、番組で流れる曲も私のリクエスト曲とは微妙にジャンルが異なることから、いまではサイレントリスナーに成り下がってしまった。
私の位置から真理さんはよく見えるが、のっぽの男性がやや視界を遮る。それで場所を変えたのだが、私の後方に思いのほか観客がいて、かえって見づらくなってしまった。
余計に動いて、かえって状況を悪くする。私の人生の縮図のようである。
そんなこんなで、55分の生公開はあっという間に終わった。
このあとは13時から「ミスDJリクエストパレードTOHOKU」があるが、今回は収録が流される。浜松町では、真理さんとリスナーの交流となる。
まずはじゃんけん大会である。勝者数名に、真理さんプロデュースの絵本やクリアファイルがもらえるのだ。
観客は200人くらいいるだろうか。1回戦は「パーVSチョキ」で私の勝ち。2回戦は「グーVSパー」で勝ち。この時点で、最低でもクリアファイルはゲットしたようだ。
そして3回戦は、同じく「グーVSパー」で勝ち。ここで絵本ゲットが確定した。私の強運はここでも発揮されたわけだ。
そこでごちゃごちゃあり、真理さんが表に登場した。だいぶ時間が経ったので、勝ち抜き者がうやむやになることを恐れたが、私は何とか前に出る。思えば日比谷公園の講演会のときも、私は挨拶に行かなかった。私などが真理さんの記憶に残るのはおこがましいからだが、絵本をいただける権利をゲットしたのに、それを放棄するのは道理に反する。
真理さんはひとりひとりに時間をかけて話しているから、けっこう待たされる。
私の番になった。ミスDJ初聴取から43年、初めての対面である。私の中では、歴史的出来事である。
「はじめまして」
「こんにちは。ラジオネームはあるんですか?」
真理さんは、あすで○歳とは思えない若々しさで、ちょっと外国人風味だった。
「はい、イッコーと申します」
「イッコーさん。…皆さん、イッコーさんです」
あたりの反応は薄かった。
「私のほうが(イッコーを)長く名乗ってるんですけど」
私はシニカルに言う。この態度がよくない。だから私は友達ができないのだ。
「イッコーって、いろいろいらっしゃいますもんね」
私は美容家のIKKOのことを言ったのだが、理解されなかったようだ。
そういえばきょうの服装は、「SAPPORO SNOW FESTIVAL」のTシャツを着たのはいいとして、ホームレスが身に着けるようなコ汚い帽子をかぶったのは失敗だった。ただ、ハゲ隠しのためにこの着用はやむを得なかった。
フランス発の絵本「ママのスカート」をいただき(クリアファイルはもらえなかった)、握手もせず別れると、誰かが「写真」と言った。「ツーショット写真をスマホに撮りますよ」という意味だったかもしれないが、独身時代の室谷由紀女流三段とのツーショット写真さえ遠慮した私である。今回も遠慮した。
真理さんとお話できるのはじゃんけんに勝った人だけと思いきや、当然ながら?ほかのリスナーも真理さんと語り始めた。
首から名札をぶら下げている人がかなりいたので訝ったが、よく見るとラジオネームが書かれていた。なるほど、これで存在をアピールするわけだ。
真理さんが若い女性を呼び、談笑している。と、若いサラリーマン風の男性に「あれはどなたですか」話しかけられた。
「分かりません。たぶんリスナーだと思います。ラジオネームを聴けばあああの人かと分かるんですけど、顔が分からないんでね。私もリスナーなんですけど、そんなことだと思います」
「はあ」
若者は分かったような分からないような顔でその場を離れたが、よく考えたら彼は、真理さんのことを聞いていたのかもしれない。とすれば、説明内容が異なってくる。先の真理さんとの会話もそうだったが、相手も分かっているつもりで話していると誤解が生じる。三人称等はしっかり告げることが大切である。
観客の多くが、前のほうに移動した。タオルだかTシャツが配られることになったようだ。もらった人のを見ると「Chikura Mari」とデザインされており、シャレている。これは私ももらいたいが、絵本をゲットした私は、もうもらう権利がないのだろうか。
それよりなにより群衆が多すぎて、もはや私の入れるスキがない。あまり粘っても味が悪いので、ここらで失礼することにした。
でもミスDJ、楽しかったなあ。次に真理さんにお目にかかれるのはいつだろうか。数年後だとイヤだな。そのころの自分を想像するのがこわい。

京浜東北線に乗った。よく考えたら、このまま乗り換えなしで川口に行けるのだ。久しぶりに大野教室に顔を出そうかと思ったが、惨状と化したハゲ頭を披露するのも抵抗がある。それより家にまっすぐ帰って、きょうの出来事をブログに書いたほうがいいのではないか。
京浜東北線が上中里まで行ったところで私は下車し、引き返した。
コメント
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