一公の将棋雑記

将棋に関する雑記です。

第26期女流王位戦・挑戦者決定リーグ全勝敗予想の答え合わせ

2015-03-21 00:07:31 | 勝敗予想
きのうも大東建託から電話営業あり。この前はポスティングがあった。この会社、是が非でも我が家を何とかしたいらしい。このしつこさはまさに、平成の地上げ屋だ。

17日に第26期女流王位戦の挑戦者決定戦が行われ、里見香奈女流名人が勝って、甲斐智美女流王位への挑戦権を獲得した。
当ブログでは昨年の10月26日にリーグ戦の勝敗予想を行ったが、きょうはその答え合わせをする。ただし個別カードの勝敗を記すと煩雑になるので、今回は勝敗数のみを照らしてみたい。

【紅組】
清水市代女流六段 3勝2敗→4勝1敗
矢内理絵子女流五段 3勝2敗→2勝3敗
鈴木環那女流二段 2勝3敗→3勝2敗
岩根忍女流二段 5勝0敗→4勝1敗
貞升南女流初段 2勝3敗→1勝4敗
室田伊緒女流二段 0勝5敗→1勝4敗

全15局予想の正解数は「11」。まあまあ、当たったほうか。
リーグ戦は今期からシステムが変わり、相星は直接対決で勝った方にアドバンテージを与える。よって、今期は清水女流六段の紅組優勝となった。この方式はしっくりこないが、余分な対局料を出さないための措置なのだろう。

【白組】
中井広恵女流六段 4勝1敗→3勝2敗
里見香奈女流名人 0勝5敗(不戦敗)→4勝1敗
千葉涼子女流四段 3勝2敗→0勝5敗
室谷由紀女流初段 2勝3敗→2勝3敗
本田小百合女流三段 5勝0敗→3勝2敗
中倉宏美女流二段 1勝4敗→3勝2敗

同じ勝敗でも対局者が違う場合があるから分かりづらいが、了承いただく。白組の予想はガタガタで、全15局中、「6」しか当たらなかった。
最大の誤算は里見女流名人で、私は全休すると思っていた。正確にいえば、年明け後も休場が延長されると思っていた。
それを予定通りの復帰はよろこばしいことだったが、そのあと4戦全勝は意外で、それを許したほかの女流棋士もだらしなかった。
白組リーグ戦ではもうひとつ、宏美女流二段の健闘が光った。前期の成績の関係で陥落したが、3勝は見事。今後の対局にも期待したい。
本田女流三段は最終局に勝てば白組優勝だったが、残念だった。

【挑戦者決定戦】
●岩根女流二段×○本田女流三段→●清水女流六段×○里見女流名人

というわけで、挑戦者決定戦の予想も間違えた。
本局、清水女流六段の指し手の意味がよく分からなかった。△7四歩と急戦を目指したのに銀冠と構築したのは腑に落ちなかったし、中盤の△2六金や△6九金も、清水女流六段らしい金の使い方ではあるが、もう少し有効な使い道があったと思う。終盤の△7一香~△7三銀も、駒が泣いてしまった。
対して里見女流名人の指し手は理路整然としていて、美しかった。次はどんな手を見せてくれるのか、ネット観戦していて、楽しかった。
甲斐女流王位との五番勝負は4月22日から。激戦必至で、大いに期待したい。
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熊坂五段の順位戦復帰の目を考える・最終回 ありがとうございました

2015-03-20 09:55:41 | 目を考える
きのうの竜王戦6組・熊坂学五段と増田康宏四段の一戦は、増田四段の勝ち。いま、将棋連盟のサイトで確認した。
これで熊坂五段は順位戦復帰の道をすべて絶たれ、引退することになった(厳密にはまだ竜王戦の昇級者決定戦があり、これで5組に昇級して、やがては竜王に挑戦して…と話を継ぐことはできるが、これはあまりにも現実的でない)。
今年度はよく勝ち、順位戦復帰まであと1勝か2勝だったが、力尽きた。NHK杯の畠山鎮七段戦で、熊坂五段が△6二金と引いていれば…。棋王戦の藤倉勇樹五段戦で、熊坂五段が△4九竜と指していれば…。竜王戦6組の田丸昇九段×増田四段戦で、田丸九段がもう少し勝利に執念を燃やしていたら…。など、次から次へと「たられば」が出てくるが、済んだことをあれこれ言っても詮無い。
ところで今回残念だったのは、本局の勝敗がわりと早く分かってしまったこと。前夜、将棋関係者のタコが、それと分かるニュアンスでツイッターにつぶやいたのを、誰かがネット掲示板に転載したからだ。
転載したヤローはともかく、このタコの口の軽さはどうしようもない。人の人生を左右する重大事項を、私はこんな形で知りたくなかった。将棋連盟の正式な発表で知りたかった。あれこれ悶絶しながら、一夜を過ごしたかった。
思えば2年前、植山悦行七段が負ければ引退という将棋を指し、そして勝ったとき、その報が瞬く間にジョナ研メンバー内に伝わった。
しかし次の将棋で植山七段が負けたとき、その勝敗を知らせるメールは来なかった。つらい結果は遅く知ればいい。植山先生の最後の対局結果は、各自連盟のサイトで確認してください、というメンバーの無言の配慮だった。
このタコには、そういうやさしさが欠けていた。このタコは、人より先に大勝負の結果を知ったのを、誰かに吹聴して目立ちたかったのだ。まったく、何という浅薄か。
それはともかく、熊坂五段はよく頑張った。夏に怒濤の6連勝で順位戦復帰の目を手繰り寄せ、そこからの一局一局は、目が離せなかった。10月に森内俊之竜王(当時)を破ったときは、熊坂フィーバーが最高潮に達した。誤解を恐れずに言えば、タイトル戦の番勝負より、はるかに興奮したものだった。
しかし武運拙く、熊坂五段は棋士生活13年で、現役を去る。プロとは、人々の心に感動を与える者のことを云うと思う。その意味で熊坂五段は、列伝に名を残す、立派なプロだったと思う。
熊坂先生、お疲れ様でした。いまはゆっくり休んでください。熱い戦いを、ありがとうございました。
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勝つ!勝つ!勝つ!

2015-03-19 00:13:05 | 目を考える
日付変わってきょう3月19日は、竜王戦6組3回戦、熊坂学五段と増田康宏四段の一戦が行われる。
当ブログでは数か月書き続けてきたが、熊坂五段は今年度がフリークラスの10年目。既定の成績を取れないと、引退となるのだ。
熊坂五段の今年度の成績は、ここまで14勝10敗。そこにNHK杯予選での1敗が加算されることが分かっている。問題はその予選で何勝したかだが、私は1勝したと確信している。すなわち現在、「15勝11敗」である(あくまでも仮定)。
順位戦復帰の規定はいくつかあって、現在可能性があるのは、「年度17勝11敗」だけである。残っている棋戦は竜王戦のみで、今月中にあと2勝が必要。負けた時点で引退確定となる。
ただきょうの増田四段戦に勝ったとしても、もう1局指さねばならない。慣例では、竜王戦の4回戦は3月中に行われないのだがそこはそれ、連盟の手合い係が何とかしてくれるのではなかろうか。
それより何より、きょうの増田四段戦である。この将棋、熊坂五段はホントにホントにホントに、勝たねばならない。もう、何としても勝つしかないのだ。熊坂五段は、とにかく勝つことだけをイメージすることである。もし負けたら…などと考えてはいけない。絶対オレが勝つ! そういった鉄の意志で臨むのだ。
増田四段も期待の新鋭で強いが、2回戦の田丸昇九段戦では終盤負けだったようだし、棋聖戦では加藤一二三九段に屈した。だから熊坂五段だって、増田四段に絶対に勝てる。
熊坂五段もここまで辛かったろうが、あとたった2勝で、第2の棋士人生を迎えられるのだ。もう少し…もう少しの辛抱である。
本日熊坂五段は、
勝つ!勝つ!勝つ!
絶対に勝つ! 勝つぞおお!!
私はきょう、東京・将棋会館の方角に向けて、終日念を送る。熊坂先生、頑張ってください!!!
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ゴールデンブリッジ

2015-03-18 19:30:06 | プライベート
あれは2月の上旬だったか、ストレスが溜まって歯を食いしばったら、それから右側の上下の歯の調子がおかしくなり、歯茎に痛みを感じだした。
ちょうど歯の治療中だったので、それが一段落したとき症状を訴えた。
O歯科医院は悪徳のSとは違うので、こちらが症状を訴えても、すぐには金冠を外さない。都合3回にわたり痛み止めを塗り、症状が改善しないのを見て、治療に入ってくれた。
とはいえ…歯を食いしばったくらいでおかしくなるとは、我が歯も末期である。しかも治療が大掛かりで、またしばらくの通院が必要。イヤになった。

さて、きょう3月18日は私の誕生日である。子供のころは誕生日が来るのがうれしいし、老人になれば歳を重ねることが勲章に思えるが、中年のこの時期は誕生日が来るのが恐ろしい。またひとつ無駄に歳を取ってしまったという事実を受け入れられない。
それは多分、私が無為な人生を送っているからだろう。まったく、この歳になって堕落した人生を送っているとは、30年前は夢にも思わなかった。
…いや、多少は覚悟していたところもある。

参考までに、きょう誕生日の主な芸能人を記しておこう(ネット情報による)。

1932年 フランク永井(歌手)
1934年 佐藤允(俳優)
1937年 井沢八郎(歌手)
1937年 ワダ・エミ(衣装デザイナー)
1944年 横山やすし(漫才師)
1950年 奥田瑛二(俳優)
1954年 大谷亮介(俳優)
1955年 島崎俊郎(タレント)
1960年 村田雄浩(俳優)
1962年 豊川悦司(俳優)
1965年 洞口依子(女優)
1967年 米森麻美(アナウンサー)
1968年 松本友里(タレント)
1969年 芳本美代子(タレント)
1972年 高橋里華(タレント)
1974年 真由子(女優)
1981年 鳥居みゆき(タレント)
1982年 吉井怜(女優)
1989年 西野カナ(歌手)

全体的に一癖ありそうな人が多い。そんな中で1989年生まれの西野カナは、涼風を吹き込んでくれた感じで、なかなかよかった。
なお、きょう誕生日の将棋棋士はいない。室谷由紀女流初段は3月6日で私と12日違いだが、大野八一雄七段が3月7日生まれで、わずか1日違いである。大野七段に無言の自慢をされているようで、まったくいまいましい。私が大野七段との指導対局になかなか勝てないのも、私がいらぬストレスを抱えているからかもしれない。
というわけで、3月18日は特色のある日ではないが、この近辺には、ふたりの巨匠の誕生日がある。
すなわち、1918年(大正7年)3月21日生まれの升田幸三実力制第四代名人と、1923年(大正12年)3月13日生まれの大山康晴十五世名人である。
この巨匠の誕生日間はわずか7日しかなく、その間に生まれているのは、将棋ファンとして誇らしいことである。
そこで勝手ながら、3月14日から20日までの7日間を、「ゴールデンブリッジ」と呼ぶことにする。
このゴールデンブリッジに生まれた棋士を挙げてみよう。

3月14日 浦野真彦八段、田中悠一五段
3月16日 田村康介七段、植村真理女流三段、岩根忍女流二段、伊藤明日香女流初段
3月17日 郷田真隆九段
3月19日 蛸島彰子女流五段

この8棋士は、両巨匠と誕生日が近いことを自慢していい。
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第73期順位戦・昇降級者予想の答え合わせ

2015-03-17 12:55:57 | 勝敗予想
きのう行われたA級順位戦プレーオフ、行方尚史八段と久保利明九段の一戦は、行方八段の勝ち。行方八段は名人戦初登場を決めた。
私は名人戦の大舞台で久保九段の振り飛車を見たかったのだが、残念だった。
羽生善治名人と行方八段の七番勝負は、4月8日から行われる。好勝負を期待します。

当ブログでは昨年の6月3日に、名人挑戦者と、順位戦各クラスの昇降級者を予想した。きょうはその答え合わせをする(◎が当たり)。

A級:
名人挑戦 渡辺明棋王・王将→行方八段
降級 久保九段、阿久津主税八段→三浦弘行九段、◎阿久津八段
渡辺二冠は序盤の3連敗から追い上げたが、プレーオフで力尽きた。
その一方、降級に久保九段を挙げていたとは、不覚の一語。
三浦九段の降級はしょうがないが、阿久津八段の全敗降級は情けなかった。来期は奮起してほしい。

B級1組:
昇級 屋敷伸之九段、豊島将之七段→佐藤天彦七段(八段に)、◎屋敷九段
降級 谷川浩司九段、藤井猛九段→◎藤井九段、飯塚祐紀七段
屋敷九段は実力をフルに発揮した。佐藤七段の昇級も納得できるが、豊島七段の成績が6勝6敗はいただけなかった。彼はもっと昇級争いに加わってもらわないと困る。
谷川九段は降級を逃れたが、やっと残留しているようでは先が見えている。来期は正念場であろう。

B級2組:
昇級 稲葉陽七段、糸谷哲郎六段→◎稲葉七段、先崎学九段
稲葉七段の昇級は予想通り。ビックリしたのは先崎九段の昇級で、前期好成績を収めたから今期も善戦するだろうとフンでいたが、まさか昇級するとは思わなかった。
糸谷竜王は同星順位下位で、無念の見送り。もっとも北浜健介八段も頭ハネだったし、これはしょうがない。

C級1組:
昇級 中村太地六段、菅井竜也五段→◎菅井五段(六段に)、澤田真吾五段(六段に)
菅井五段の昇級は当然。澤田五段もよく頑張った。
中村六段も追い上げたが、序盤の連敗が痛かった。来期こそ昇級候補の筆頭だろう。

C級2組:
昇級 永瀬拓也六段、千田翔太四段、三枚堂達也四段→横山泰明六段、村田顕弘五段、◎千田四段(五段に)
千田四段の昇級は見事。千田四段は王位戦リーグでも活躍しているし、この強さは本物だ。
永瀬六段は6勝4敗で可もなく不可もない成績だった。でも、早くこのクラスを脱出しないと、「C2の番人」になってしまうぞ。
三枚堂四段も頑張ったが、この位置で2敗では届かない。来期に期待しよう。
横山六段、村田顕五段の昇級も見事。皆さん、おめでとうございます。

以上、今期は14項目中6つ正解だった。名人挑戦者を除き各クラスの昇降級をひとりずつ当てたので、満足している。
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