おはようございます。新宿区神楽坂で研修&カウンセリングの事業を営む ヒューマン・ギルド の岩井俊憲です。
昨日(2月14日)の午前は、徳島の大塚製薬株式会社総務部を中心とした管理職(約30人)に対して
リーダーの人間力
のタイトルの講演を行ってきました。
講演の柱は次の3つで
1.部下をつぶす上司/育てる上司
2.心が折れそうになった時の知恵
3.いかにして人間力を育てるか?
心理学的な裏付けをもとにリーダーとしての「人間力」をつけることを目的とした講演でした。
このタイトルの講演は今年の目玉になりそうです。
講演後は、徳島市内で1軒ほど訪問し、その後は徳島駅近くでカミさんと落ち合い、ケーキ付きコーヒーをいただきました。
おいしかったです。
今日は、ある出版社主催の、専門学校の教員を主な対象とする講演を行ってきます。
◆岩井の講演依頼は info@hgld.co.jp にメールか、03-3235-6741 にお電話を。
また、こちら もご参照のほど。
さて、飛び飛びになっていますが、「カウンセリングはアート」のシリーズの第3回目です。
今回も「臨床の知恵」とも言うべき、カウンセリングでの奇策のことを書きます。
カウンセリングをしていて、なかなか腑に落ちてくれないクライアントがいました。
助言を求めてやってきたのですが、私が助言を出しても「でも、ねー」と受け入れてくれません。
私は、万策尽きた感じを出して席を入れ替えてもらいました。
「Aさん、あなたは今からカウンセラーです。私がクライアント役をやりますので、あなたがカウンセラーならどうするか、言ってみてください」
私はAさんの役を、少し誇張しながらやってみました。
するとAさんは、「こう考えて、こんなふうにするといいんですよ」
とあっさりとおっしゃいます。
私は、「え、どういうことですか? もう一度わかりやすくおっしゃってくれませんか?」とお願いしました。
Aさんは、詳しく説明してくれました。実に明快です。
「また、席を替わりましょう」
私はAさんの言葉を繰り返しました。
Aさんは、「そうですね。それで行きましょう」と私に同意しました。
この後、アドラー派ならでのまとめと勇気づけを行ってAさんのカウンセリングを終えました。
ここでのポイントは、次の3つです。
1.コーチングでもよく言われることですが、「答えはクライアントの中にある」のです。
それを、実践しさえすればいいのです。
2.クライアントは、カウンセラーから言われたことよりも、自分で言ったことにより高いモチベーションを持ち、そのことを実践する確率が高くなります。
3.理論的には、このカウンセラーとクライアントの役を入れ替える技法は、ロール・リバーサル(役割交代法)と言われ、ロール・プレイ(役割演技法)でよく使われます。
なお、この方法は別に私の独自のものでなく、今は亡き吉本武史さん(ヒューマン・グロウス・センター代表)もよく使っていた、とのことでした。
その意味では、カウンセリングを独創的に行おうとする人は、困り果てた挙句このアートにたどり着くのかもしれませんね。
<お目休めコーナー> 2月の草花(3)
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