付け焼き刃の覚え書き

 本や映画についての感想とかゲームの覚え書きとかあれこれ。(無記名コメントはご遠慮ください)

「神のまにまに!」 山口幸三郎

2010-05-22 | 日常の不思議・エブリデイ・マジック
「終わり良ければすべてよし、過程など知らぬ。時には平気で嘘を吐くのが人永よな?」
 語り部たる品部人永を称えるアマテラス。

 ある日突然、八百万の神々が雲隠れしてしまった。この事態に対処するため政府は諮問機関を設置し、唯一雲隠れしていないヘッポコ神に愛されし男をその職員としてスカウトすべく動き出した……。

 高校生の息子が置いていった、シリーズものの1冊目シリーズ。今回は珍しく成人男性、社会人が主役です。頭上に小さなヘッポコ女神を乗せた女好きの青年が、神さまを捜して回る奮闘記。語りは騙りに通じるという、いかがわしさがステキ。
 ただ、直属上司の高峯小町に本気さ・真剣さが見えないのが残念。というか、書類の処理は早いけれど仕事は現場の部下に押しつけっ放しというのは典型的な“タチの悪いお役人”なので、あまり魅力的にならないのですね。単に自分が楽したくて外郭団体を1つでっち上げただけじゃないですか? それをいかにも当然と受け入れてしまう主人公の性が悲しすぎます。

【神のまにまに!】【カグツチ様の神芝居】【山口幸三郎】【天草帳】【蝉】【河童】【山神】

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