付け焼き刃の覚え書き

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「亡びの国の征服者4」 不手折家

2021-10-17 | 異世界転生
「考える気になれば、空ほどもでかい理想を描くこともできる。だが、実際になんとかできるのは手の届く範囲だけだ」
 ユーリはリャオに理想と現実の違いを説く。

 ユーリは王女キャロルと共に学生からなる観戦隊を率いて、隣国のキルヒナ王国の戦場に赴く事になった。人種の異なるクラ人の遠征軍、“十字軍”との戦争がついに始まろうとしていたのだ。しかし、クラ人たちに言わせると彼らこそが「人類」であり、ユーリたちシャン人は「魔族」ということらしい。それゆえの十字軍なのだ。
 観戦隊が学生主体であることから想定されるように、あるいはユーリが女王の要請により事前に下見も行い、観戦も王鷲による上空からの視察。この旅路には本来、王女を危険にさらすような大きな危険など無いはずだったが、何が起きるか分からないのも戦場であった……。

 ファンタジーではよくある人類と魔族の戦いを、魔族の側から描く物語も4巻。まだ……まだ、「亡びの国」にもなっていませんし、「魔王」も生まれていませんが、その端緒が少しずつ見え始めています。
 少しばかり地軸のずれが地球とは違う世界で、地球で言うところの北欧を舞台にして戦いが繰り広げられます。この地図がほとんど地球と同じだからこそ、ユーリが新大陸発見に着手することを決めたわけですが、地図が同じというと平行世界っぽさがあって、これぞ異世界という気になります。

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