日々好日

さて今日のニュースは

菅首相から恥の文化と言う言葉が出るとは

2011-07-10 07:37:46 | Weblog
先日の衆院本会議で、公明党から「退陣表明してから居直りを続ける菅首相。失政に次ぐ
失政に責任を取らない菅首相。恥知らずの最低首相の烙印を押される前にお辞めになった
ら如何なものかとの趣旨の追及が有りました。

これに色をなした菅首相は、今回の福島原発事故は、言うなれば長年与党だった公明党にも
責任が有る、全てを失政と押しつけて責任逃れするのは日本の恥の文化に違反する行為だと
反論しました。

菅首相から「恥の文化」と言う言葉が出て来るとは意外でした。

「恥の文化」と言う言葉は第二次大戦後米国の人類学者ルースベネディクト女史が書いた著書
「菊と刀」の中で述べられた日本人についての文化論です。

西洋が神に対する「罪の文化」に対し、義理と人情の世界の日本は、人様に決して迷惑を掛けては
不可ないと言う文化が持続して居ると言う論法です。

現在は全く死語の様な言葉で誰一人口に出す人は居ませんでした。

現代の日本は世界の流れの中で競争時代に入り、如何に生き残るかが問われる時代です。

人の迷惑とか、義理人情に構って居たら自分が押しつぶされてしまう現実があります。

菅首相もその信念で、執行部や野党の菅降ろしに対峙されて居られると思って居ました。

それだけに「貴方からだけは言われたく」ないと言う気持ちが大方の本音でしょう。

福島原発事故の責任が何処に有るかは現在問題でなく如何に是を終息させるかを論ずべきでは
無いでしょうか。

原子力委では福島原発を解体撤去するには数十年を要すると気の遠くなる様な見解を発表して居ます。

放射線で汚染された区域もあと十年位は安全の見通しは立たないと語られて居ます。

該当区域の住民は、生きて居る間果たして元の住居に帰れるのか、極めて悲観的観測も流れて居るとか。

一方日本の電力事情は、大変危機的立場に置かれて居ます。

街の灯を落とし、空調を抑え、電車等間引き運転し、工場を止めたり、時間調整等ありとあらゆる手段で
15%節電に努力して居ます。

おまけに大口需要者は是に違反したら100万円の罰金が課せられます。

原発問題は安全性と電力不足問題の二つの狭間で迷走して居ます。

電力不足解消で、停止中の原子炉再稼働は地元自治体もGOサインを出したが、今回菅首相がEU並みに
耐性評価が済まないと運転罷り成らぬと言う発言をして今や迷走中です。

安全性を強調して点数を稼ぐ積もりでしょう。

EUで行われたストレステスト(耐性評価)には多くの問題点があって果たして其れが万能かと言えば、単なる
気休めと言う人達も居るとか。

國の原子力利用政策や、エネルギィー政策が一貫してないのが一番の問題だと思います。

日本では、日本でのシッカリしたエネルギィー政策や原子力管理で対処して頂きたいものです。