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好きな本とかについて、ちょこちょこっと書く場所です。蔵書整理の見通しないまま、特にきっかけもなく08年12月ブログ開始。

文芸誌「海」子どもの宇宙

2010-08-25 21:16:35 | 読んだ本
中公文庫編集部編 2006年 中公文庫
「中央公論新社創業120周年記念企画」だという文庫本。
えらい高いよ、320ページの文庫本で本体1429円とは。
文芸誌「海」1982年臨時増刊号「子どもの宇宙」に収録された、対談・評論・エッセイを復刊したもの。
最近その存在を知ったんで、最近読んだばっかり。
こないだ、村上春樹の「中国行きのスロウ・ボート」に入ってる『シドニーのグリーン・ストリート』って短編を読みなおしたときに、それが1982年12月の“「海」臨時増刊「子どもの宇宙」”初出だってのが気にかかって、んで検索してたら、これに当たったってわけで。
なかは、“対話”が、北杜夫と辻邦生の「『星の王子さま』とぼくたち」、大江健三郎と山口昌男の「原理としての子ども」。これが70ページずつくらい。大江健三郎と山口昌男の言ってることは、予想どおり難しかった
野坂昭如、川本三郎、岸田秀、奥本大三郎、北山修の評論5本、これが中くらいの長さ。
あとエッセイが25本、これは4ページぐらいずつ。「あなたにとっての童話、子どもの文学を一冊あげてください」という設問に対して書かれたもの。けっこう面白い。
執筆陣が豪華です。
大岡昇平、後藤明生、小塩節、小島信夫、佐木隆三、澁澤龍彦、島尾敏雄、庄野潤三、高橋健二、高橋康也、田河水泡、竹内均、竹西寛子、鶴見俊輔、種村季弘、田村隆一、中上健次、中沢けい、中村桂子、萩尾望都、本田和子、森毅、森村桂、山室静、吉行淳之介。
挙げられている子どもの文学の一例は、「ヘンゼルとグレーテル」「セロ弾きのゴーシュ」「ピーター・パン」「小公女」「竹取物語」「ドリトル先生」「ナルニア国ものがたり」「ふたりのロッテ」「ボタンインコ」「ブリキの太鼓」などなど。

先日とりあげた『読むことのアニマ』を読み返したりしたことから、子どものとき読むべき世界文学に、いまさら興味があったりします。
私は、学校や親のすすめるようなものには、あまり手を出さないで、知らないままに通り過ぎちゃった本が多すぎるもんですから。


※どうでもいいけど、きのうのポニーの動画の別バージョン、食べ始める前にスイカを転がしてる場面があるんだけど。

これを見て、こどものころ読んだ『大どろぼうホッツェンプロッツ』シリーズに出てきた、“鼻づらボール”って逸話を思い出しました
コメント
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