many books 参考文献

好きな本とかについて、ちょこちょこっと書く場所です。蔵書整理の見通しないまま、特にきっかけもなく08年12月ブログ開始。

青狼の拳

2015-11-19 21:00:44 | 読んだ本
夢枕獏 1989年 双葉文庫版
サブタイトルに「餓狼伝・秘篇」となっているように、餓狼伝シリーズの外伝。
もともとは昭和62年に出版されたものらしいが、私はことし9月ころに文庫買って初めて読んだ。
餓狼伝を読みかえしてて、―いや、寝る前に読もうとしたりすると、何故かすぐ眠れるんだよね、このシリーズは。ちっとも前に進まないで、寝ちゃう―、なんかとても気になったので。
シリーズの途中で、梅川丈次って、ブラジリアン柔術をマスターした格闘家と、土方元って、日本刀の危ない使い手が、あたりまえのように出てくるんだけど、それは本書で登場した人物で、本書読んでないと話がすんなりと見えない。
(昔のジャンプなんかでもあった気がしてきた、月刊の連載のキャラが週刊のほうに出てきちゃう展開。『キャプテン』を読んでないと『プレイボール』にいきなり来られてもイメージわかないとか。)
餓狼伝の冒頭には、主人公・丹波文七の描写として、「背の傷は 右肩から左脇へ向けて 斜め一文字に走っていた」ってとこ(このテキストは谷口ジロー版のマンガのもの)があるんだけど、この傷がどうしてできたのかは、本書に書いてある。
時系列的には、丹波文七がプロレスの道場破りに行って梶原に負けたあとのこと、リベンジ期すために、サンボなんかを学ぼうとしているという設定。
餓狼伝の始まりは、そうやって関節技とかを身につけた後に、竹宮流の泉宗一郎に挑むとこだから、物語の流れとしては意外と行きつ戻りつしてるってことになる。
読んでみたら、丹波と梅川の関係はよくわかったけど、おもしろいかというと、まあ寝る前に読むのにちょうどいいという感じではある。
きのうのスペンサーシリーズからは、以前読んだものの補完を始めたというつながりなんだが、こっちは本編がいつ完結すんのかねえ、そのほうが気がかりだったりする。
コメント
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