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好きな本とかについて、ちょこちょこっと書く場所です。蔵書整理の見通しないまま、特にきっかけもなく08年12月ブログ開始。

サキの盲点を読み返す

2013-02-12 18:43:10 | 読んだ本
なんか知んないけど、2月に入ってから、「サキ 盲点」での検索が多い。毎日複数の検索の跡がある。
私がサキ短編集について、このブログで書いたのは2009年12月28日のことだが、個々の話のあらすじなんかには触れてない。
「盲点」がどんな話だったか、こうまで探されちゃうと、私も気になってしまい、短編集を読み返してみた。
文庫版でわずか7ページの短い話である。
どうせネットで検索してるひとは、本を読むなんてことは目的ぢゃなくて、オチを早く知りたいんだろうから、ネタばらししときましょうか。

大伯母のアデレイドの遺産を相続することになったエグバアトが、伯父のラルワアス卿と昼食後に話をしている。
大伯母の書類を整理しているうちに、大伯父(アデレイドの兄)ピイタアから大伯母にあてた一通の手紙を見つけたことの報告が、エグバアトの話したいことである。
これより以前に、大伯父ピイタアは背後から頭を殴られて殺されていた。
当時、嫌疑をうけたのはコックのセバスチアンだったが、動機がないということで起訴をまぬがれ、事件は迷宮入り。
ところが、今回エグバアトの見つけた手紙によれば、事件の数日前に大伯父とセバスチアンは激しく言い争い、その後もセバスチアンは険悪な態度だったため、危険を感じていたという。
話をきいた伯父のラルワアス卿は、アデレイドからその手紙を取り上げると、暖炉に投げ込んで燃やした。
唯一の証拠を灰にされてしまい、驚くエグバアトとラルワアス卿のやりとりがラスト。
「でも、なぜあの男をかばおうとなさるんです」とエグバアトは叫んだ。「ありふれた人殺しじゃありませんか。」
「ありふれた人殺しかもしれないが、なかなかありふれた料理人じゃないからな。」

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