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好きな本とかについて、ちょこちょこっと書く場所です。蔵書整理の見通しないまま、特にきっかけもなく08年12月ブログ開始。

これから泳ぎにいきませんか

2018-02-24 17:44:35 | 穂村弘
穂村弘 2017年 河出書房新社
年明けすぐごろだったか、書店でみかけて、おやと思った。
また不思議な響きのタイトルだなあ、エッセイ集かな、いつものようにちょっとした日常のなかでドキッとした言葉に出会った瞬間とかそういう系っぽい。
そんな印象を受けて、手にとってよくみたら、サブタイトルは「穂村弘の書評集」、そうなんだ、そういう仕事もありだったのか。
目次サラサラと見たら、知ってるマンガの名前なんかもあったんで、安心して買い。
巻末の初出みたら、第一部の書評集は、2000年代後半以降に、朝日新聞とかGOETHEに載ったものらしい。
第二部は、文庫本の解説とか集めたもの。
とりあげられてるなかみは、当然短歌に関係したものがわりと多いけど、マンガとか小説とかもあって、いろいろ。
表紙のタイトル見て、おっと思わされた「これから泳ぎにいきませんか」というのは、編集者だった二階堂奥歯さんという女性が、穂村さんと晩御飯たべながらの仕事の打ち合わせの終わりがけ、もう夜10時過ぎだというのに、突然言い出したことだと判明。
鋭敏な感覚と高度な認識をもったひとで、若くして亡くなってしまったらしいが、いまだに穂村さんをして「二階堂さんだったら、こんな時なんて云うだろう」と思わせる存在だったらしい。それ、ちょっと読んでみたいかも、本書収録されてるのは、『八本脚の蝶』という本への寄稿文。
どうでもいいけど、「まえがきにかえて」という冒頭のイチのイチの場所に、
>知り合いの青年に「本は読まないの?」と尋ねたら「ほむらさんはダンスしないんですか?」と聞き返されたことがあります。読書は人生の必修科目でダンスは選択科目、というのはもう古い感覚らしい。
とあって、つくりばなしかもしれないけど、かなりドキッとさせられた。

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