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好きな本とかについて、ちょこちょこっと書く場所です。蔵書整理の見通しないまま、特にきっかけもなく08年12月ブログ開始。

ぼくの短歌ノート

2018-09-16 16:42:37 | 穂村弘
穂村弘 2018年6月 講談社文庫版
7月に書店で見かけて買った文庫、夏のあいだのどこかで通勤電車のなかで読んだ。
文庫新刊売り場でタイトル見て、あれ、これ持ってたっけ読んだっけって、ちょっと思い出せず困ったんだが、調査の結果2015年の単行本は読んでなかった。
「はじめに」によれば、本書は『群像』に連載中のエッセイ(なのかな?)をまとめたもの。
『はじめての短歌』って文庫は読んだんだけど、その元ネタの講義では本書でとりあげた歌を例として同じようにとりあげてるんだそうで。
与謝野晶子とか斎藤茂吉とかって古いものから、現代の歌でも新聞に投稿されたものまでも、いろいろとりあげて、わかりやすく解説してくれてる。
ときどき改悪した例文のようなものをつくって、ノーマルな表現だといかにつまんないかというのを具体的に示してくれるんで、そういうのがおもしろい。
ただねえ、たぶん私のほうに問題があるんだろうが、このテの本を以前読んだときのように、すごい歌にめぐりあって「オッ!」と思ったりするようなことがない。
なんかの感覚、言葉に対するアンテナのようなものが、鈍くなっちゃってるんぢゃないかと、ガラにもなく自分で不安になってしまう。
でもでも、油断してると、
>先日、久しぶりに岡崎京子の『リバーズ・エッジ』を読み返した。やっぱり凄い。この人が今を描いたらどうなるんだろう、と思う。(p.93「窓の外」)
なんて書いてあったりするんで、この歌人にはついていく気になる。
コンテンツは以下のとおり。
コップとパックの歌
賞味期限の詩
高齢者を詠った歌
ゼムクリップの詩
花的身体感覚
するときは球体関節
意味とリズム その1・その2
天然的傑作
内と外
画面のむこう側とこちら側 その1・その2
日付の歌
素直な歌
子供の言葉
窓の外
ちやらちやらてふてふ
今と永遠の通路
美のメカニズム
生殖を巡って
システムへの抵抗
感謝と肯定
身も蓋もない歌
ドラマ化の凄み
暗示
貼紙や看板の歌
ミクロの世界 空間編・時間編
永遠の顔
平仮名の歌
漢字の歌
繰り返しの歌
落ちているものの歌
デジタルな歌
動植物に呼びかける歌
我の歌
会社の人の歌
時計の歌
間違いのある歌 その1・その2
慎ましい愛の歌 その1・その2
ハイテンションな歌 現代短歌編・近代短歌編
殺意の歌

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