kanekoの陸上日記

毎日更新予定の陸上日記です。陸上競技の指導で感じたことやkanekoが考えていることなどをひたすら書きます。

トレーニングをする

2016-07-12 | 陸上競技
月曜日、ミーティングをしてからの練習。この日は事前に「トレーニング」と伝えていたので選手が準備していました。雨が降ると屋外ではできませんが実習棟の廊下がかなり広いのでそこを使わせてもらっての練習としています。晴れたり止んだりという微妙な天候でした。室内でやると決めたらやります。移動時間がもったいないですから。とはいえ、室内は暑い。水分補給をしながらの練習となります。

ミーティングをやってから約1時間半で練習を終わらせることにしました。7時間授業ですから時間が限られます。それならミーティングする時間を練習に充てればいいという感じなのかもしれませんが「取り組む姿勢」や「考え方」を重視していますからここの部分は外せません。

スプリント系はシャフト補強とドリル。ポールと投擲はウエイト。女子ポール選手は休みなく練習をさせています。前日の段階でかなり疲労しているだろうと思っていたので「月曜は休みでもいい」と話したのですが「トレーニングだからやりたい」という返答があり参加することに。土曜日は3時間跳躍練習、日曜日も跳躍練習ですからかなり疲労していると思います。それでも「やる」という前向きの姿勢は大きいですね。あと一押しのところまで来ていると思います。

やり投げ選手、土曜日の練習でBOSSに練習を見てもらいました。短助走で自己ベストを越えていました。少しずつですが筋力アップの成果が出ているのだと思います。大きく肥大するような練習にはなっていませんが、物を投げるという競技においてはやはり最大筋力は大きく影響してくると思います。ここはかなりの時間がかかります。やるしかありません。夏の間に大幅なパワーアップを果たして秋の新人ではベスト8が目標。可能であれば30m投げさせたいですね。こつこつやっていますから何とか結果につなげていきたい。そう思います。

この日の練習では細かい部分でスプリント系には声を掛けませんでした。あえて、です。ミーティングをしています。その部分が心に届けばある程度の事は自分でできるはずです。時間を短くするという約束をしていますからこちらがあれこれ言わなくても取り組みはできるはず。ここでできないようであれば勝負はできないのだから。どちらかというと私の指導は「スプリント系に偏る」部分があります。それは許してもらいたい。一番力を注いでいきたい部分ですから。だからと言ってほかの種目をまったく無視という気にはなりません。やはり競技をするのであればこちらもサポートしていきたいと思っています。バランスの問題ですね。

1時間ちょっとでシャフトが終わり最後にロープ登りをさせました。練習に取り入れて約1か月程度でしょうか。女子に関しては全く上がれない者も複数いました。継続しているうちに少しずつできるようになります。できなかった選手でも最低1歩(?)分は自分で上がれるようになりました。一瞬でも自分の身体を片手で支えることができる。大きなことだと思います。女子ポール選手、握力がなくなっていました。上手くロープが登れません。この状態を見て「休ませよう」と判断。これいいのかどうかは分かりませんがやり続けることはマイナスになることもあります。本人が「次の記録会では最低でも2m50を跳びたい」と言っていました。初めてかもしれません。こういうところは重視。

男子、ロープ登りが余裕でできるようになってきたので少し負荷を増やしました。最初は立ったままでのロープ登りだったのですが慣れてきたので「座った状態からスタート」としました。更にできるようになってきたので「脚にダイナマックスを挟んで座った状態から上る」という内容にしました。面白いもので男子は競争するように取り組みます。それにより一気にできるようになる。こういう練習がきちんとできるようになれば男子は強くなると思いますね。1年生の数名がかなり意欲が高いですからこの勢いに乗って取り組んでいけば面白いことになると思います。

女子は基本的に大騒ぎするようなタイプがいません。それでも地道にやります。「練習嫌い」と言われていた選手もいますがそんなことはなく真面目に取り組みます。こうやって「少しずつできるようになる」ことで大きく伸びていくのだと思います。焦る必要はありません。勝負するのは「今」ではないのだから。力さえ出せれば問題なくそのうち「結果」はついてくるでしょう。「根拠のない自信」ではなく毎日見ているからこそ感じる部分があります。適当やっているわけではないですから。

思うことはたくさんあります。が、すべてを書いていたら大変なことになる。書ける範囲で書いておきます。これからだと思います。見ていてください。
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一歩先へ

2016-07-12 | 陸上競技
続き。気持ちが前向きになっているというか「軸」を明確にしたいと思う部分があるので少し文章が長くなります。書いている内容を全て話しているわけではりません。そんなに長く話したところで選手には通じない部分が多くありますから。とはいえ、「自分の言葉」できちんと選手に伝えたいと思う部分があります。結局は「共有」できるかだと思います。今の1年生は「hosho」で競技をやりたいと思って選んでくれた選手もいます。もちろん、「想像」と「実際」のギャップに戸惑うこともあるでしょう。しかし、私としては選手と全力で向き合うつもりでいます。だからこそ「真面目な話」をする。これは以前から変わりません。本当に思っていることを話す。

「枠」の話をしました。その後もう少し話を。

自分の中の「枠」を越える。簡単なことではありません。実際の話も挙げました。20年以上前になります。私自身も競技をやっていました。そこそこの選手でした。学内の練習であれば常に先頭を走ることになる。そんな時に何を意識していたか。先頭を走っていたとしても「自分のライバルが少し前を走っている」と思い続けていました。目の前にはいません。が、自分が先頭だという「慢心」は自分自身をダメにします。今自分は一生懸命に練習をしているかもしれない。が、走っていたら自分のライバルは1m前にいるかもしれない。「見えないライバル」を常に追い続けていました。だから妥協することがない。やりすぎる傾向はありましたが(笑)。

トレーニングや練習で苦しくなったとき、「こんなに頑張っているのだから」と思わないようにする。ここで最後までやらないと「ライバルに勝てない」と自分自身に言い聞かせていました。指導者はいません。すべて自分でやっていかなければいけない。そんな時自分を支えてくれていたのは「ライバルに勝つ」ということだけです。陸上競技は球技などとは違います。勝負をするためには「自分自身が強くなること」が必要不可欠です。球技のように相手がミスをしたらそこで流れが大きく変わるということはほとんどありません。自分自身が「勝負できる舞台に立つ」事が出来なければ勝つことはできないのです。「相手」を考えるだけではなく「自分の力を上げる」ことに専念する必要があると思っています。そのためには苦しいときに「もう一歩先へ」という感覚を持つ必要があります。現状に満足せずに「もう少しできるのではないか」と思う考え方です。

練習中であれば自分の事だけ考えるようになります。苦しいのに頑張っている、というような部分が大きくなる。今は近くに「ライバル」になる選手がいます。そうであれば「ライバルよりも少し多くやる」という意識を持つことで勝てる可能性は増えてきます。ライバルが10回やるのであれば自分は11回やる。そうやって「あいつには負けない」と思えるかどうかだと思っています。仲が良いチームが理想です。しかし、「馴れ合い」の関係ではだめだと思っています。高めあう関係が作れないのであればその関係は「解消」する必要があると思っています。「きついから手を抜こうよ」とお互いが下に降りていくような関係をチーム内に作ってしまったら終わり。勝てるはずはありません。

簡単な話です。少しでも強くなりたいのであればチーム内のライバルに勝てばいい。勝てないのであれば「勝つために何をするか」を考えて行動すればいい。それができなくて「勝てない」「悔しい」と言っている間は100%勝てないと思います。勝ちたいのであれば、強くなりたいのであれば「やるべきことをやる」のです。何かあった時には常に「ここを乗り越えてライバルに勝つ」という気持ちを持つ。根性論と言われるかもしれませんが「考え方」の問題です。単純に走っていたら強くなるといっているわけではありません。練習量を増やせば強くなるといっているわけではありません。「何をするか」という話をしているだけです。

また「毎日を大切にする」という話をしました。1年間は365日です。その1日1日が本当に大切になる。よく試合前になると慌ててバトン練習を始めるチームがいます。試合が近いからバトンをやっておかないと不安だからという考えでしょう。が、数分間やったところで本当にバトンが上手くなるのか。リレーをやろうと思えばやはり1年間かけて少しずつ少しずつ技術を磨いていく必要があります。試合が近いから頑張らないといけないというのは何か違うなと。

良い練習ができた日がある。が、次の日はきちんとできない。これではトータルで見たときに「普通以下」にしかなりません。本当に強くなりたいのであれば「毎日を大切にする」必要があるのです。良い練習を毎日続けられる選手が強くなる。つまり、「波のない選手」になる必要がある。家を出るときに保護者から怒られた、友達とケンカしてイライラしている。だから今日の練習はきちんとできない。そんな状態であれば「練習に参加する必要はない」と思っています。質の低い練習をすることが分かり切っているのに来たところで意味はない。長い目で見れば「競技をやる必要もない」と思います。強くなれない典型的なパターンですから。厳しいことを言うようですが「競技」をしようと思えばそういう考え方を持っておかなければいけない。どんな状態であっても練習場所に来たら「その日にやるべきことに集中する」という意識がなければ一時的な強さで終わってしまいます。心に刻んでおいてもらいたいですね。


私は「情熱」を持って指導に当たるようにしています。私が競技に対して一生懸命にならなければ選手自身も一生懸命になれない。「指導者」として他の方に勝てない部分はあると思っています。しかし、「情熱」だけは負けない。選手に対しても「情熱」を持って関わる。譲れない部分です。周囲がどのように感じるかは分かりませんが「一生懸命に選手に向き合う」というところは持ち続けたいと思っています。それができなければうちで競技をやりたいと思ってくれた選手たちに失礼ですから。1年間、私の指導についてきてくれている2年生に失礼ですから。決して手を抜かない。全力で選手と向き合う。これだけは続けていきたいと思っています。

私自身が「小さな枠」の中で生きていたら選手は「枠の外」を知らないまま終わってしまう。私自身が現状に満足していた選手も「これでいいや」と思ってしまう。選手が大きく伸びるためには私自身がもっともっと大きくならなければいけないと思っています。最低条件です。

繰り返しになりますがすべてを話したわけではありません。ある程度の事を話ました。これが通じるようになれば強くなるでしょうね。そう思って関わっています。
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自分の中の「枠」

2016-07-12 | 陸上競技
月曜日、前日の夜から色々と考えていました。本当に大きな刺激でした。選手を育てていくために。ここに軸足を置いて指導ができるか。誰のために練習をやるのかという感覚。この感覚を全員と共有するというのは不可能です。表面的な話ではなく本質的な話をどこまで掘り下げてできるか。自分のやりたいことを見直すきっかけになったと思います。blogの内容はそれに伴って真面目な内容になっています。

午後は7時間授業だったため練習は学校で。土曜日の時点でトレーニングをするという話をしていました。その前の段階で少しミーティングをすることに。私がこれまでやって来たチーム作りの中心は「真剣に話す」ことです。こちらが思っていることを真面目に真剣に伝える。全員に伝わるとは思いません。が、本気で競技をやろうと思う選手であれば何かしらを感じ取るはずです。

少しわかりにくい話だと思ったのでホワイトボードを使って図説しながら話しました。授業と同じですね。「自分」という文字を○で囲みました。これが今の自分自身。この○の枠いっぱいの努力をしていると思います。これまで「2」の努力をしていた者が「10」の努力をする。そうであれば過去の自分と比べると「5倍」の事をやるようになっているのです。そうなると「自分はこんなに努力している!」という気持ちになります。当然ですね。自分がやって来たことよりも何倍もやっているのだから。うちの選手、本当によく練習するようになっていると思います。

しかし、その「自分」の○の外側に大きな○を書いて話を続けました。今うちの選手がやっている努力「10」で最大かもしれない。過去のチームや自分達と比べると間違いなく努力をしています。こうなると「自分達は良くやっている」という雰囲気になります。確かな県内レベルでいえばよくやっている方だと思います。が、外側に書いた大きな○。これは県外の選手の○です。この選手たちは「100」の努力をしているかもしれない。ここの差は大きいと思います。

閉鎖的な小さな枠の中で考えていたら「自分達は一番やっている」という気持ちになります。比較対象が小さな○の中でしかないから。他のチームに比べたら自分達は練習の質も量も高いという気持ちになりやすい。が、そこは満足する部分ではない。何故なら戦う相手はそこではないから。自分が「10」の枠の中でやっているつもりになる。一方で本当に強くなりたいという選手は「100」の枠の中でやっている。勝てるはずがない。

この話は昨年度もしています。ペットボトルの話です。私が練習中だよく飲んでいる2リットルの水と500mlの水の比較。この日も同じ話を少しだけしました。2リットルの水も500mlの水も同じ「100円」でした。このペットボトルには両方水が一杯に入っている。同じ「100円」というのは同じ「高校生」だと言い換えることができる。同じ高校生でも一方は500mlが「自分の一杯」だと思う。もう一方は2リットルが「自分の一杯」だと思う。同じ「一杯」でもその総量が異なるのです。

自分自身の「枠」の中だけで考えていたらそこから抜け出せない。本当は2リットルの水が入るのに自分の「枠」「容量」が500mlだと思っているからそこで満足してしまう。明らかな差がつきます。当然の話です。それでも「自分達話です一杯に頑張っているんだ」と思うでしょう。だからこそ「枠の外を知る」ということが必要になる。「去年までは〜だった」とかいう事は「小さな枠の中」の話でしかない。そこの話をしている間は強くなる可能性は0だと思っています。

今の選手たちの取り組みを否定しているつもりはありません。よくやっていると思っています。しかし、それが一杯一杯なのかといえば違うと思います。もっともっとできることがある。その事を知る必要がある。言葉でどれだけ伝えても上手く伝わらないかもしれない。だから「外の世界を知る」経験をさせたい。インターハイに出る。これは名誉なことだと思います。が、そこで初めて分かることがある。自分達のやっていたことが実は小さなことだったんだということに気づく。もっと色々なことができるのではないかという事に気づく。

世の中には自分達以上にやっている選手がいる。500mlの「枠」を越えないといつまで経っても同じ場所で足踏みしてしまう事になる。本当に今の努力が最大限なのか?そこに関しては問わないといけないと思っています、やってはいる。が、それがどのレベルでの事なのか。何度も指摘するしかないと思っています。

うーん、長くなりましたね。まだ話半分なのに。読みにくくなる&見直しにくくなるので記事を変えておきます。
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