kanekoの陸上日記

毎日更新予定の陸上日記です。陸上競技の指導で感じたことやkanekoが考えていることなどをひたすら書きます。

学校でやる

2016-07-24 | 陸上競技
土曜日、本当は競技場で走練習をしようと思っていたのですが金曜日に思っていた以上に走ったので変化することに。この手の変更は多々あります。日程通りに進んでいないこともあります。まー競技場練習が学校練習になったところで大きな問題はないと思っていますが。こちらはこちらであれこれ考えることがあります。その時その時に出来ることをやりたいと思っています。

綿密な練習計画を立てて練習をするのが苦手です。以前はメニューを決めてきちんとやるという形が多かったですが、ここ数年は本当に「その場で決まる」事が大半ですね。毎日毎日同じ練習をやるということはありません。競技場に行っても同じ練習はしない。似たような練習になることはありますが、メニューだけ決めてそのままやるということはほぼありません。目の前で見ていて「もっとこうした方が良いかな」と感じたことを実行するようにしています。

そのため走る量が増えたりすることもある。逆に減ることもある。分かりません(笑)。前日のタイヤ引きメニューはある程度考えていたのですが細かいところは見ながら判断。段階を追って短い距離から長くしていきました。最後は長い距離と短い距離と組み合わせ。タイヤ引きをやってショートスプリントです。ここにも考えていることがあります。タイヤ引きのイメージは他校と異なるかもしれません。何のためにやっていくか。ここだと思っています。これはまた別の機会に(笑)

ちょっと?!イラッと来ることがありました。書きませんが。本当にこんな事がまかり通るのか?前からかなりイラッとしていましたが今回は更に。これ以上書くとあれこれ詮索されたりするでしょうから止めておきますが感覚の差は大きい。教育活動は一体誰のためにやるのか。そして何故周りが理不尽な我慢をしなければいけないのか。考えさせられます。

本題へ。この日は週3回目のトレーニングとしました。かなりキツイと思います。前日に強い負荷をかけていますからそれだけでもキツイはず。更にはトレーニング週3回目というのはかなりのダメージだと思います。前任校では冬季練習の際、土曜日はかなり長めに練習をして土曜日午後からウエイトを入れたりしていた時期もあります。まーあの時期は本当に練習をやっていましたから。走ったあとのシャフトは嫌がっていましたね。めちゃめちゃ不機嫌の中でやっていた記憶があります。小さなエースが「やりたくないオーラ」全開で(笑)。それでもなだめすかしながらやっていました。それで週3回。やはりキツかったと思いますね。

今回はどう考えても走練習をメインに置くのは無理だと判断。全く走らないというつもりはありませんでした。が、走り込みというのをやるほどの精神的な余裕はないだろうなと。この暑さです。本数は少なくても身体に残るダメージは大きいと思います。そこも加味しながらです。量を追うような練習はなかなか夏にはできません。だからこそ合宿などがあって雰囲気で走れるようにする。

記録会からの2週間は「強化週間」として位置付けていました。6月末からの1ヶ月は「基礎的な動きの習得」に時間を置いていましたから走っていません。この2週間は少し前に進んで「強化週間」です。短い距離と長めの距離を組み合わせながら少しずつレースに対応できる状態を作っていきたいと思っています。2週間頑張れば気持ち的に1週間落とし気味にする。そこからまた2週間程度負荷を高める。こんな感じでイメージしています。キツくても頑張らないといけない、やり切らないといけないという時期があると思っています。

トレーニングはいつも通り。スプリント系はシャフト&プレート。投擲&ポールはウエイト&シャフト。普段より休憩が長くなるので1時間強かかります。本当はもっとテキパキ動けると良いのでしょうがなかなか難しい部分があります。疲れと暑さとがある中でどうやって取り組むか。男子は空元気かもしれませんがしっかりと声が出るようになってきました。これだけで随分違います。女子はまだまだ。練習は一生懸命にやります。が、雰囲気作りという部分ではまだまだ物足りない。若いチームですから仕方ない部分があります。これはまた合宿などに参加させてもらって大きな刺激を受けるのではないかという感じですね。

基本的なトレーニングが終わってからこの日は専門練習としました。スプリント系は工業の先生にお願いして練習道具を作ってもらったのでそれを使いながらスタート練習。ポールは砂場を利用しての跳躍練習。高跳びは踏切基礎ドリル。それぞれが課題とするところをしっかりとやれるようにしていきました。

スタートの課題は何とか克服していかなければいけません。ここは私自身現役時代から最も苦手とするところです。やりたい動きをどうやって身につけるか。ここを師匠から教えてもらってやってきました。今回はそのための道具の作成をしてスタート改善に取り組みたいと思います。これは一年をかけてやっていくつもりです。前任校の小さなエースの話が多くなりますが、この子はスタートがかなり苦手でした。それが1年生から2年生に上がるときの冬期練習で半年間かけて改善に取り組みました。そのおかげでいつの間にか「前半型」の走りに変わりました。後半も強いですが身長が小さかったのでストライドでは勝てません。スムーズな加速をしていく事で勝ち上がっていきました。練習は偉大なのです。

うちの選手、大半がスタートが苦手。驚くくらい遅い(笑)。それはこれから先の課題を少しずつ改善していくことでやっていくしかないと思っておます。単純に「スタート練習やっておけ」ではなく「やりたい動き」を理解させてそれを身につけるために工夫をしていく必要があると思っています。

この日、一番口にした言葉は何をしているのか考えろでした。スター練習も跳躍練習もかなりの本数をやりました。が、これを「やるだけ」で動きが変わるわけではありません。自分の動きがどうなっているのか感覚的に理解しなければいけません。他者の動きを見て自分がどうなったいるのかを考えなければいけません。本当に強くなる選手はこういう部分がきちんとしています。「やっていたら強くなる」というわけではない。目的を持って取り組むから意味が出てくる。「考えながらやる」というのは簡単ではありません。が、実際に試合で競技をするのは私ではない。本人がどういうことをやらないといけないのかを理解していなければ戦えないと思っています。

中学時代は何も考えなくても走れたりします。が、これがある時期から走れなくなる。そこからが本当の陸上競技のスタートだと考えています。ここを乗り越えられない選手はかなり多い。越えていくために我々がいるのだと思っています。メニューをこなせば強くなるという甘い考えではなく「自分で強くなるんだ」という気持ちがなければ強くならない。だからこそ「動き」を明確に示してそれを徹底する。やるだけではなくきちんと考えながらやるようにする。

本当に成熟してくるとお互いに指摘し合いながらやるようになります。他の選手の動きを見ながら出来ていない部分を教え合う。更にはその動きを自分にフィードバックして改善していく。走る本数は練習できる回数は限られています。だからこそ、他者を見ながら考えたり自分はどういう動きをしようかと考えたりする。ここがきちんと出来るようになると本当に変わると思います。やらされる練習から「自分のためにやる」練習に変わっていきます。

こちらが口出ししすぎないようにしたいのですが性格的な無理(笑)。我慢しないといけませんね。上手く出来た時には「今の感じ」と伝えなければいけませんし崩れたりしている時には「なぜダメだったのか」を考えさせないといけません。こういう部分の繰り返しだと思っています。「考えながらやる」というのは部分を重視するといってもそれは「きれい事」であってはいけない。指導しない理由を「考えろ」という逃げ道を作って指導者が正当化するのではない。本当に何をするかを明確に示してからでないと「考えろ」は無責任だと思います。

少しずつですが動きが変わってきました。男子の中には劇的に動きが変わっている選手がいます。怪我をせずにレースを走らせてあげたいですね。自己ベストは確実に出せるでしょう。それも0.1秒とかではないくらいの更新になると思います。女子も少しずつ。苦手の克服ですね。安定してできるようになると本当に変わってくると思います。

スプリント系は1時間強スタート基本をやってからロープ登りと体幹補強。体幹補強に関しては自分達に足りないものを考えさせました。やるかやらないかは本人達次第ですからね。

この日も練習開始から4時間後に練習終了。休憩を挟む事が増えていますから実質そんなにはやっていません。が、それでも長いだろうなと思います。ここをどう捉えるか。2時間で十分というチームもあるでしょう。他県の2時間は本当にハードな2時間です。休む暇がないくらい動き続けての2時間。うちはしつこく繰り返すというスタイルでやっていますからどうしても時間がかかります。ここは難しいところですが。繰り返しやっていく事で初めて身につくと思います。

やるからには強くならないと勿体無い。そのような話をしました。考えながらやらないと効果は出ませんから。本当にやりたい事があるならそれに向けて持っているエネルギーを注ぐべきです。そこの感覚がなければ絶対に強くならない。遊び半分で集まってくるならやらないほうがましです。厳しい事を言っているようですが「試合に参加する」事が目標なら競技ではないと思っています。やるなら勝ち上がれなくてもその時にできる最大限の結果を出したい。その気持ちがなければ競技ではない。

強くなる事だけを考えて生活をしてもらいたいなと思います。足りない補強があればどれだけキツくても家でやる。その感覚を持てるかどうか。練習から頑張っているから家ではやらなくていいやという感覚では絶対に強くならないと思いますね。弱い部分を強くするためには毎日の取り組み以外にはないのです。ここはしっかりと理解してもらいたいなと思いますね。

疲労はかなりだと思います。終わった瞬間から次の事をしっかりと考えてもらいたい。食事もそう。きちんと食べないと身体が作れません。やる事はたくさんあるのです。

とはいえ、動きの変化は過去最高に感じているかもしれません。段階を追う事で変わるというのを実感しています。面白い。まーまだまだこれからですが。これからです。
コメント
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