14期松井です。
今日は半導体業界にまつわる話をしたいと思います。
半導体は莫大な設備投資が必要な装置産業です。
2000年ころまでは自前の工場を持つことは珍しくありませんでしたが、
技術的な困難性と投資額の高騰から、
大手電機メーカーすら工場の維持が困難になりました。
現在では、最先端の半導体製造ラインをあきらめ、
設計と製造は資本関係のない別会社というのが増えてきました。
そのような中、先日、半導体製造装置の首位、米アプライドマテリアルズと4位東京エレクトロンの経営統合が米司法省の許可が下りず、ご破算になったとのニュースがありました。
日経ビジネスの記事によれば、
背景には米インテルなどの半導体メーカーの反発があったとされています。
真偽はともかく、
パソコンが飛ぶように売れた2000年ころまでの性能第一の時代は終わり、
性能よりも安くて省電力の半導体が求められるようになり、
収益が悪化したことからパソコンメーカーや
半導体メーカーの再編が進んだ経緯があるため、
当たらずとも遠からずだと思います。
半導体製造装置メーカーは川上に当たる産業のため、
この流れと無縁ではないと思われます。
半導体製造装置は東京エレクトロンのほかにも、
ニコンやキャノン、アドバンテストなど有名なメーカーがいくつもあります。
最近の円安傾向で外国の企業から見たら、
「日本企業は割安」になってきているため、
今後は外資による再編が進むかもしれません。