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マンション杭打ち事件について思うこと

2015-11-06 12:22:32 | OB生の近況報告・活動報告
いま、マンションの杭打ちデータの改ざんが大騒動になっています。
10年前に構造計算書偽造事件がありましたが、「やっぱり、また起きたか。」と思いました。
売主の大手不動産が建替えも含めて損害を填補する意思を表明していますが、それで済む問題ではありません。

当の建築資材会社は、まさに会社の存続の危機にあり、今のままで会社が続くことはないでしょう。
今回の事件は、1人の担当者の問題ではなく、会社の組織そのものに原因があるようです。
今後は、第三者委員会の調査が行われて、再発防止策が講じられます。

私個人が改善策を提案するとしたら、「施工現場のビデオ撮影」を挙げます。
定点でビデオを回すとともに、建設機械にカメラをつけて撮影します。

現在でも写真を撮っておく業者は多いですが、一歩進めて、作業状況を動画で100%記録します。
目的の1つに、現場をより明確に証拠化することがあります。
実は、現場で図面通りにできないこと、施主から修正を求められることは、頻繁にあります。
そうしたとき、現場での修正で足りるのか、建築確認の取り直しまで要するかは、修正の内容によります。
その過程を証拠化して残しておくことは、後日の無用な紛争を回避する手段となりえます。

副次的な効果として、情報提供を通じての顧客満足度の向上があります。
戸建て住宅で買主が設計から関わっている場合でも、建築工程に関する情報は圧倒的に売主が保有しています。
買主とすれば、売主若しくは建設業者を全面的に信頼するしかありません。
そこで、売主側から、建築工程を映像化して買主に提供することができれば、買主はより安心できるのではないでしょうか。
例えば、ホームページに買主のページを設けて、買主がアクセスできるようにします。
基礎の部分は、完成した後では検証が難しいので、買主としても工事の様子を見たい要望はあるでしょう。
クロス貼りなどの内装工事は、職人の手作業が芸術的で、動画としても面白いです。

こうした工事の映像化は、デジタル化が進んでいる今日では技術的にも可能です。
現在のマンション広告は、プロダクトアウトの目線で作られ、設備の充実、立地の良さ等の訴求がメインです。
さらに、買主側からも建築工程に積極的にアプローチしてもらうことで、信頼感・安心感を得ることができるはずです。













コメント (1)
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