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業務統合のアプローチ

2016-04-23 23:41:54 | OB生の近況報告・活動報告

ご無沙汰しています。13期本間です。

昨年度まで2社の業務を統合するという仕事をしていました。
今回は業務統合を進める上でのアプローチについて考えたいと思います。

統合対象として大きく「業務」と「システム」があります。
皆さんだったら、どちらを先に統合の検討を進めるでしょうか?

1)業務を先に統合する
 個人的には、業務から検討するのがあるべき(理想的な)方法なのではないかと思います。
 両社の業務フローを見比べて、どちらかの業務に片寄せするか、統合した新たな業務フローを作成するという方法があります。
 前者については、2社の間によほど力の差がない限り、お互いに今の業務を変えることに大きく抵抗があるわけですから、調整に大きく時間が掛かります。後者はいわゆるBPR(Business Process Re-engineering :ビジネスプロセス・リエンジニアリング)に近い内容ですのでさらに時間がかかります。

 業務が固まった後に、それに適合するシステムを導入するので無駄のないシステムが構築できるメリットがあります。その時に既存システムではなく、新たなシステムを導入する場合は、そのシステム規模が大きければ大きいほどリスクも大きくなります。(一般的に、新システムの導入はリスクがあるため)

 

2)システムを先に統合する
 リスクが低く、統合までのスケジュールが短縮できる方法でないかと思います。
 経理、人事、総務等のバックグラウンド系の業務については、ITベンダーからパッケージソフトがあり、よほど特殊な業務を行っていない限りは、たいていの業務をカバーできます。
 システムの統合から進めた場合は、その時点で新たなシステムを導入するという選択肢はあまりなく、どちらかの会社のシステムに寄せるケースが多いのではないかと思います。
 統合される側は新たなシステムを使ってどのように業務を使うかを検討が必要ですが、統合する側はあまり気にすることはありません。

 また、一旦システムを統合してから業務統合を進める場合、パッケージソフトの機能が制約条件になり、あるべき業務を延々と検討しそうなところを、システムの制約条件があるおかげで検討も発散しづらくなります。(ケースによっては、そこで今のシステムではだめ、という結論になることがありますが)

 

外部要因として資本関係、業務の類似度等があるのでどちらが正しいということはありません。
ただ、顧客の目標とゴールに照らし合わせて、どのアプローチを選択するかはコンサルタントの腕の見せ所かなと思います。

 

コメント (1)
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