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モラトリアムおじさんって?

2017-05-23 08:23:50 | 講師亀田からのメッセージ

講師の亀田です。鯉沼さんが拙著『新シニア市場の攻略のカギはモラトリアムおじさんだ!』(ダイヤモンド社)を

熱心にご紹介いただいているので、私からも少し補足説明をしたいと思います。(鯉沼さん、ありがとうございます!!)

 

そもそも、モラトリアムおじさんとは、

・行動が慎重で控えめ。

・社会に取り残される不安が強く、人とつながりたいがどうしたらよいのか分からない

その名の通り、これからの人生をどう過ごしたらよいのかを模索している人々です。

 

そんな人々の、特に男性に注目したのはなぜか?

 

男性の場合は、今まで尽くしてきた仕事や築いてきた立場が『リタイア(定年)』により失われた瞬間に、

地域に友達はいない、これといって趣味もないことに気付き、

これからの有り余る時間を何に使ったらよいのか分からない、という人が多いのです。

 

一方で、女性の場合は、人生の端々においてライフステージの変化や

それに伴う人間関係やコミュニティーの変化に男性よりも比較的慣れています。

 

ですので、課題が多く、企業がマーケティングを通じてサポートを特にすべきは男性である、という結論になりました。

 

では、このモラトリアムおじさんを攻略するには、どうすれば良いのでしょうか?

それには6つのキーワードがありますが、本日はその内の3つの要点を簡単に紹介したいと思います。

 

①    再開/リベンジ

 

定年などで仕事から解放されても、すぐに切り替えられないのが「モラトリアムおじさん」です。

心のどこかに自分のやりたいことを抑制してきた感はあるものの、

仕事中心の生活が長過ぎて、何を我慢してきたのかすら、分からなくなっているのかもしれません。

 

昔流行した文化や音楽に基づき、もう一度やりたい(再開)、

あるいは昔できなかったことに再挑戦したい(リベンジ)という気持ちを思い起こさせるアプローチが考えられますね。

 

②    大義名分

 

「モラトリアムおじさん」は自ら積極的には動きませんが、他者からの働き掛けや動かざるを得ない理由

つまり、「大義名分」があれば動きます。重要なのは自分に対すると同時に、対外的な「言い訳」です。

「自分のためではなく他人や社会のためになる」「頼まれたから断れなくて」といった理由がつけられると、行動しやすくなります。

 

③ 新しいコミュニティー

 

「今までの自分を変えたい」と思っていて、新しいステージやコミュニティーを希求している「モラトリアムおじさん」。

誰かが参加するきっかけを与えてくれて、そこに自然に染めるような工夫や仕掛けがあれば、動き出してくれます。

 

 

以上となります。(残り3つは書籍でご確認ください!!)

 

 

中小企業診断士の方々はあまり、モラトリアムおじさんになる可能性は高くないと思っています。

勤務していた企業以外にも「診断士」というコミュニティーがあり、マスターコースや研究会を通じて、自分の存在価値を示し続けることができるからです。

 

その点では、このシニア研究を通じて、診断士取得することの意義やメリットを発見することができました。

 

 

コメント (3)
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補助金申請はゴールでなくスタートです!

2017-05-23 00:42:47 | 16期生のブログリレー

「稼プロ!」事務局の小林 隆です。

今回は、私たち中小企業診断士が補助金の申請業務を行う際に、意識しなくてはならない大切な事を考えてみたいと思います。

現在、私はクライアントのIT企業のクラウド・サービスを販売するため、「IT導入補助金」を活用した販売促進を行っています。

「IT導入補助金」は、ITツール(パッケージソフト、クラウド・サービス等)を中小企業・小規模事業者等が導入する際、経費の一部を補助することで、中小企業事業者等の生産性の向上を図ることを目的とした事業です。ITツール導入費用の2/3が補助されます。

通常、補助金というと利用する企業が国に事業計画を直接提出しますが、この「IT導入補助金」では、ITツールを導入する企業(補助事業者といいます)が生産性向上に関する計画を作成し、ITツールの販売者(ITベンダー又は導入支援事業者と呼びます)を通じて、国に提出することになっています。
計画の作成に当たっては、必要に応じITベンダー又は中小企業診断士等の専門家の支援を受けることとなており、当該費用も補助の対象となります。

私の役割は、ITツールを導入するユーザーの事業者(補助事業者)にヒアリングを行い、生産性の向上計画を作成することです。

書類のフォーマットは、補助事業者の強みと弱み、これまでの生産性向上の取り組みを整理し、これらの課題をいかに当該ITツールを用いてい解決しようとしているのかを記載する、という内容です。
本補助金においては、申請をWeb上の書式に入力するためか、通常の補助金と異なり、多くを書き込むよりも、解決のための項目を整理し簡潔に記載するものが中心になっています。

しかし、ヒアリングのために補助事業者の社長とお話をしていると、生産性の向上に直結する課題から、売上、資金繰り、利益管理、従業員の働き方(残業など)等、多くの課題が見えてきます。

私の直接のクライアントはITベンダーですから、提供しているクラウド・サービスが多く売れることが目的です。
しかし、ひとたびヒアリングを始めると、多くの経営課題がうかびあがってきて、その解決のアドバイスが時として必要になってきます。

実際、どの補助金の場合でも、補助金の計画作成の過程では、対象企業の多くの経営課題に触れることになります。
私たちは補助金の申請書類の作成支援として仕事を受けると、ついつい書類作成に没頭しがちですが、そもそも補助金申請は企業の課題解決、あるいは成長への起爆剤となる為のものであることを忘れてはなりません。

企業にとって、補助金の獲得は、ゴールではなくスタートです。その本質を忘れずに、業務に当たりたいものです。

ちなみに、補助金の申請支援業務は、私たち中小企業診断士にとっても、顧問契約のフロントエンドとなります。
その場合、ヒアリングの段階で、いかに課題を洗い出し、解決の方向性を頭出しできるかにかかっています。そして何より大切なのは、中小企業の社長や担当者と信頼関係を構築し、補助金の採択後も続けて共に課題解決の取り組みを行いたいと感じて頂くことです。

通常の補助金では、期限までに書く事に一生懸命になり、なかなか採択後のことまで頭が回らにこともありますが、その点「IT導入補助金」は、内容が簡素であるがゆえに、課題解決の話をしっかりとできるというメリットがあるように感じます。

現在の事案の結果はこれからですが、クライアント企業のITツールを売るための補助金に終わることなく、少しでも、中小企業の課題解決役に立つ仕事をして行きたいと考えています。

 

コメント (2)
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