20期生の大井です。前回の稼プロ!講義の前半は、志倉康之さんの「経営相談」の講義でした。この場で、志倉さんは、自身のキャリアビジョンは「鼻血が出る」まで考え抜くことが重要!と説かれていました。今、これがとても刺さっています。
きっかけは、勤務先のジョブ型人事制度の導入です。ご存知のとおり、ジョブ型人事制度とは、職務(ジョブ)の内容に基づいて必要な経験・スキルを持つ人材を雇用する制度のことです。この制度の特徴は、会社オリエンテッド(メンバシップ型)でなく職務オリエンテッドである点です。つまり、自身のキャリアを会社に委ねず、プロフェッショナルである自分自身に委ねることになります。
勤務先ではジョブ型導入にあたり、社員全員が3月中にキャリアディベロップメントプランを作ることになりました。会社がキャリアを与えるのではなく、あくまで自分が主役で5年先までのキャリアプランを考えます。社員全員が、自分の1年先、3年先、5年先の役割を定義し、その実現計画をブレイクダウンしないといけません。
ただ勤務先は純日本の会社です。「終身雇用だし仕事は会社が与えるもの」という根強い風土があります。社員の戸惑いも大きく、会社として個々の社員のキャリアプラン策定を支援することになりました。私も職制管理職としてメンバー10人のプラン作りを支援しなければならない立場となっています。ここで効いたのが「鼻血が出るまで未来を考える」という、志倉さんの教えです。
実際、1、2年後の未来は現在の状況の延長線上で考えることができますが、5年後の未来を考えるのは先過ぎて難しいと思います。そのヒントが「鼻血の出る未来」、つまりありたい自分です。「5年後の未来の自分を客観的に予想する」のではなく、「5年後の自分自身がありたい姿を考える」ということだったのです(ただ、外部環境変化は意識する必要があると思います)。当たり前かもしれませんが、私にとって「コペルニクス的転回」でした。
メンバーとの1on1ミーティングで、鼻血の出る未来を考えること、そして、自分自身が実践して見せること、を取り入れました。今の仕事の制約にとらわれず考えてみようと、伝えました。すると、数人の方からはこういうことを本当はしたいという話、思い切ったキャリアブランが出てきました。これは感動しました。尖ったアプローチを自ら実践して見せることの効用を、じわじわと感じています。次は有言実行のフェーズです!