こんにちは。20期生の安納です。
ここ数年、好事家の友人を先達に、日本の城郭・城跡について見聞を深めることを愉しみとしております。晩秋から初春にかけては、木々の葉が落ちて城郭を見やすくなり、下草が枯れて歩きやすくなるので、城めぐりのベストシーズン到来となります。
一般に城郭というと、姫路城や熊本城のように、石垣が組まれ天守がそびえている姿を思い起こすのではないでしょうか。しかし、国内の城郭は大小合わせると2万から5万ともいわれ、総石垣+天守の近世城郭はほんの一部、いわば大企業の位置づけです。大半は、山林や河川の構造を生かしつつ、土を削ったり積み上げたりして構築されたもので、「土の城」ともいわれます。
近隣で石垣がある城として思い出されるのは、群馬太田の金山城、栃木佐野の唐沢山城、くらいでしょうか。もっとも、関東地方では、関東ローム層の粘性による強固さとすべりやすさにより防御力に恵まれ、「土の城」を志向したためにその分布が多い、という分析もあるようです。
これらの城郭ははじめ、山林や小高い丘のようにしか映りません。歩いていても、ちょっと上りにくいハイキングコースかな、くらいに感じます。しかし、同行者の解説や書籍による知識(西股総生氏の著作がおススメです)とともに歩みを進めると、様々な構造が見えてまいりまして、城郭の神髄に触れようと次第に熱を帯び、道なき道を漕ぎはじめることになります。
移動しづらさに目を凝らすと、竪堀が刻まれ横移動を遮っています。虎口の先にある広場を訝しんでいると、桝形のど真ん中であることに気づきます。正面を見上げると横矢がかかり、城兵の姿が!見えるような気がします。
人の体の大きさや動きの特性、視界や視差の分析を通して自然を生かして上手に加工されています。古の築城家の手腕に感嘆するとともに、自分が攻め手の足軽だとしたら、幾度となく致命傷を受けているであろう状況を想像して背筋が寒くなりますね。
さらに天守に上り詰めますと、今までの道のり、攻め手の歩みが一目瞭然です。差配を集中管理できる構造を目の当たりにして、上ってくる途上の疑問について答え合わせができます。
こうした城郭での経験は、稼プロ!での学びに似ています。土塊が縄張りに姿を変えていくように、ひととなりを重んじるカリキュラムを通じて、自省と知恵の習得を繰り返し、診断先のお話、自社内の状況を捉えなおすことができるようになりました。
また、城郭をなす構築物をそれぞれ分析し、天守において総体としての守備を捉える城めぐりの過程は、人事や販促などのフレームで細部を確認し、経営者の方の理念を通して経営戦略を理解しようとする、診断活動になぞらえることもできるように思えます。
城郭を経営の比喩とすることは、視覚的なイメージも手伝って有効なのではないかな、と気づいた次第です。皆様もぜひ、身近な「土の城」を訪ねてみてください。
以上、お読みいただきありがとうございました。
------以下、稼プロ!よりお知らせ------
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