こんにちは、塾長の山﨑です
春の彼岸の墓参りと親族会で京都の実家に来ています。
昨日、3月20日は春分の日、二十四節気(にじゅうしせっき)では「彼岸」となります。正確には「彼岸の中日」で、その前後3日の7日間が彼岸となります。
「暑さ寒さも彼岸まで」と言いますが、今年は全国的に冷え込んで、昨日今日、京都では最低気温1℃、最高気温9℃と季節外れの寒さで震え上がってます。
確かに「彼岸まで」なので、今日入れてあと3日は寒いということでしょうか。天気予報でも23日(土)からは雨ですが気温は10℃位上がるようです。
恒例の彼岸法要で菩提寺に行ってきました。お経、焼香、と一通り終わると住職の説法があるのですが、以前も紹介しましたが、この伏見のお寺の住職がまだ子供も小さく若い方ですが、とても勉強熱心で、話が分かりやすく面白く、いつも楽しみにしています。声もホーミーの発声ができて、京都芸大の客員教授もされています。
この住職が春秋の彼岸法要の度に、「六波羅蜜」の修行の話をしてくれます。
この時期は昼と夜、明るい時間と暗い時間が等しくなるという観念の元に「彼岸」と「此岸(しがん)」(あの世とこの世)(迷いの世界と覚りの世界)がもっとも近づくとされます。この期間に仏様の供養や六波羅蜜修行(ろくはらみつしゅぎょう・大乗仏教で説かれる6つの修行徳目)を行う事で、極楽浄土へ行くことが出来ると考えられています。
そもそも「彼岸」というのは梵語(古代サンスクリット語)の波羅密多( パーラミター)が語源で仏教で最も深奥の修行(彼岸行)」から来たものといわれます。煩悩と迷いの世界である現実世界【此岸(しがん)】にある者が、「六波羅蜜」(布施・持戒・忍辱・精進・禅定を通じて智慧の完成を目指す)修行をする事で「悟りの世界(仏の世界)」すなわち【彼岸(ひがん)】の境地へ到達することが出来るというものです。
この「六波羅蜜」の6つの修行「布施・持戒・忍辱・精進・禅定・智慧」を毎回解説してくれるのですが、今回は完成の智慧についてでした。上記のように正確には5つの修行の結果智慧が完成するということです。知識を知恵に昇華させる塾の教えにも通じます。
その六つというのは、
・布施(物惜しみをしないこと)
・持戒(わるいことはしないこと)
・忍辱(にんにく・耐え忍ぶこと)
・精進(怠けないこと)
・禅定(心を落ち着かせること)
・智慧(ものごとを正しく見ること)
とされています。
この修行の総集編、完成形が「智慧」という訳です。
「智慧(ちえ)」 はものごとを正しく見る力のことです。
私たちには根本的に智慧が備わっていません。ものごとを正しく、すなわちありのままに見ることができず、自分の都合でものごとを見てしまうために、苦しみが生まれるのです。
ありとあらゆる情報が溢れる現在。そんな情報化社会のなかにおいて、 今、私たちには何は正しくて何が間違っているのか、情報を正しく見極める力が求められています。
ところが、私たちは自分の見たいものしか見なかったり、都合のいい部分しか受け入れなかったりします。そして、自分の都合だけで情報を組み合わせて判断し、行動しようとしています。そのギャップから生じる苦しみに、 私たちはさいなまれているのです。智慧はとても重要で、数々の修行の末に菩薩たちは、智慧を完成させることで悟りを開き、仏となるのです。
稼プロ!で最初の講義で学ぶ「太陽を狙え」はまさにこの「智慧」。ものごとを正しく見る力を養えと教えられます。そして、1年間の塾の学びはまさに「六波羅蜜」の6つの修行に通じるものがあると感じます。
23期も残すところあと2回となりました。最終講義の決意表明ではぜひご自身の「太陽を狙え」を語っていただきたいと思います。応援しています。