「東京で居酒屋と言えば?」という問いには必ず出てくるであろう老舗、神田の「みますや」。近くまで歩いて行くと電柱などに案内があり、すんなりと着いた。路地から提灯の明かりが見え、外から見た店の佇まいも渋い。まさに「ザ・居酒屋」という雰囲気。ただそう言いつつもここまで歴史と風格を感じさせる建物ってそう無いんだよね(創業明治38年で建物は昭和初期とのこと)。木の引戸を開ける前から店の中のにぎわいが聴こえてくる。
店はほぼ満員だったが、運よく入れ込みのテーブルが空いたので早速案内してもらう。隣とのスペースは狭いので、両隣りに声を掛けて着席。早速燗酒(白鷹)を注文。つまみには小肌をもらった。店名の入った徳利と猪口が運ばれ、ひと口。旨い。小肌も締め過ぎずいい塩梅。すでにお腹には入れてきているのでゆっくりと杯を動かす。にぎやかだがうるさいほどではない店内は特に何って訳ではないんだけれどいい雰囲気。年齢層も様々だが意外にも若い人が多いのは週末だからかな。
となりの若いカップルの男性は意外にも日本酒好きで話が合った。こんなお店に来るぐらいだからけっこう色んなお店に行っているのかな。それに一緒についてくる彼女も微笑ましい。向かいに座った妙齢の夫婦は自分と同じで地方からの客。お二人で仲良くお店の雰囲気を楽しんでいるようだ。入れ込みのお店ではこんな風に自然と知らない人達と会話が出来てほっこりする事がある。あまり騒がしい人が相席だと困るが、年齢や性別に関係なく自然といい雰囲気になった時はお酒の旨さもひとしおだ。
追加で頼もうと思っていた「神亀」も「九平次」も既に売り切れ(こういうお酒が置いてあるのにもびっくりした)。もう少し呑もうかと思っていたが、タイミングがずれてしまったのと、外には待っている客もいるようだったので、後ろ髪引かれつつ、相席してもらった二組に挨拶をして店を出た。勘定をしたらその金額に思わず笑ってしまう。こんな店が近所にあったら毎日通わなくてはいけなくなって大変だ(笑)。(勘定は¥1,000程)
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東京都千代田区神田司町2-15