ハリーの「聴いて食べて呑んで」

日々増殖を続ける音源や、訪問した店、訪れた近代建築などの備忘録

Revolution Rock / The Clash (DVD)

2013年07月05日 | DVD

Clash

Revolution Rock / The Clash (DVD) (2008)

過去に正式発売されたクラッシュ(The Clash)の映像作品の中で一番のお気に入り。プロモ・ビデオ中心の「Essential Clash」やセミ・ドキュメンタリー映画「Rude Boy」がクラッシュの演奏する姿を見るにはやや中途半端な内容なのに対して、この作品は彼らのキャリアを通じたライヴ映像集なのでたっぷりと楽しむことが出来ます。監督は彼らと深い縁のドン・レッツ(Don Letts)。彼自身が同じ時代を生きた初期ロンドン・パンクの生き証人でありながら、監督する作品はいつもバランスが良く、一歩外側に立って編集した感じなのも好感が持てます。

デビュー間もない77年の荒々しいライヴを比較的綺麗な映像で見られるのも最高。出来ればフルセット見てみたいものだがそれは難しいか。おそらくプロモーション用に撮られた無観客の映像も緊張感があってかっこいい。78年の映像になるとぐっと成長した印象。名盤「London Calling」発表後の80年になると、音楽性が多様になるとともにグッと引き締まった演奏をするようになる。この時期の名曲「Clampdown」の冒頭、フロント3人が一斉にマイクに向かう所は本当に最高! 末期82年になるとダブの影響なのか、やたらギターにエコーがかかり、大会場が多くなる事もあってタイトさに欠けるようになる。様々なブートで聴き漁ったが個人的にこの時期のライヴは苦手だった。でもここに収録されている演奏は悪くない。

画像、映像含めてクラッシュの一番のフォトジェニックはなんと言ってもベースのポール・シムノン(Paul Simonon)。姿といい、態度といい、佇まいといい、まさにパンクそのもの。しかも煽りたてるんじゃなくクールな所がかっこいい。

ともかく彼らのライヴの歴史を楽しむには充分。安価だし、60分強という尺も丁度いい。自分の知る限り、輸入盤でもリージョン・フリー。メニューでインタヴュー抜きで音楽のみの視聴を選択出来るのもうれしい。解散後30年を経ても伝説として語られるクラッシュ。その魅力の一端をうかがい知るには最も適した映像作品のひとつだと思う。

amazonで購入(¥840)

  • Format: DVD-Video, Import
  • Language: English
  • Region: Free
  • Disc: 1
  • Label: 株式会社ソニー・ミュージックエンタテインメント
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