XXX / ZZ Top (1999)
ZZトップ(ZZ Top)の13枚目のオリジナル・アルバム。「トリプル・エックス」と名付けられたアルバムは、プロデュースがこの頃からめっきりリーダーとしての存在感が強くなったギターのビリー・ギボンズ(Billy Gibbons)。永年プロデュースを担当していたビル・ハム(Bill Ham)の名前はこのアルバムから消えた。マスタリングはかのGateway Mastering Studiosのボブ・ラドウィッグ(Bob Ludwig)。アルバムのアートワークを見ると相変わらずイマイチだけれど、内容は素晴らしい。基本的に音楽的クオリティはずっと高い彼らだが、やはり未だに80年代ワーナー時代のインパクトが強いせいか、このアルバムもセールス的には全然ダメだったらしい。でも前作、前々作に比べると、曲それぞれの出来は秀逸だし、近代化したへヴィーなブギー・サウンドは完成されていて、かっこいい。
このアルバム発売年にロック・フェスのゲストとして来日したが、それを除くと、87年から単独来日は実現していない。彼らの実力からしたら、とっくに実現していてもいいはずだし、日本のTV‐CMに採用された時など、チャンスはいくらでもあったように思うが、最近のライヴDVDで見る充実度から言ったら、何とか来日公演を実現させて欲しいものだ。3ピース・バンドでのぶっとい演奏、見てみたい…。そうしたら、今度こそは東京だろうが、大阪だろうが出掛けて行くのに…(きっと名古屋は来ないだろう…)。ジェフ・ベックがゲスト参加(ヴォーカルで!)した12など面白い試み。ここ最近はジョイント・ライヴも実現している両者(現在は中止)だが、以前からから交流があったようだ。
スタジオ録音とライヴ音源がミックスされているので、アルバムとしては評価が高くなることはないかもしれないが、その差を感じさせない充実の内容。最近作を除くと過去10年では最もいいアルバムじゃないだろうか。プロダクション次第ではもっと売れてもよかったアルバムなのだが…。と、言いつつ自分も今頃中古で買ってる(笑)。
中古店にて購入(¥500)
- CD (2009/4/28)
- Disc: 1
- Format: Import
- Label: Sbme Special Mkts.