大垣駅の南に位置する街道沿いにある「鶴岡屋本店」。創業は明治35(1902)年というから110年もの永い歴史のある老舗。少し離れた駐車場に車を停め、店へ。店舗自体は新しいが、貫禄のある看板が掛かっている。店に入ると奥に長い造りで、一番奥が厨房。左にテーブル席、右に小上がりという配置。うどん各種から、中華そば、ご飯物と典型的な麺類食堂のラインナップ。品書きを見て、ここの名物といえる「かつ丼」にミニサイズがあると分かり、間食だったこともあって、それを選んで若い女性店員さんに伝える。少し外れた時間だったが、客はひっきりなしに入ってくる。家族連れ、カップル、一人、高齢者など、客層は形態も年齢も様々。しっかり地元に根付いて永い年月を経てきたのが分かる。
しばらくして自分のテーブルにかつ丼が運ばれた。こちらのかつ丼はいわゆる玉子でとじたものではなくいわゆる「ソースカツ丼」。岐阜は地域によってカツ丼のヴァリエーションがいくつかあるが、ここ大垣は特にソースカツ丼の有名な土地でもないので、歴史のある店がソースカツ丼なのは面白い。明治の頃からこのタイプだったのか、あとからそうなったのか興味が湧く。ミニなのでかつは3切れ。千切りのキャベツもなく、ご飯の上にのっているのはかつのみと潔い。かつは揚げたてのかつを、和風出汁ベースのソースにくぐらせてあり、サラッとしている。もちろん旨いに決まっている(笑)。量的にもちょうどよかった。ミニではあっても、これに漬物と大根の味噌汁が付く。味噌汁もこの地方には珍しく、赤だしじゃなくて新鮮。あっという間に完食した。地方的にみると異例尽くしのこのお店。どうしてそうなったのか経緯が気になるなァ。(勘定は¥560)
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岐阜県大垣市久瀬川町2-42
(つるおかや つるおかやほんてん 鶴岡屋 亜種 )