Joe Cocker! / Joe Cocker (1969)
ジョー・コッカー(Joe Cocker)のセカンド・アルバム。実は自分はずっとこのアルバムがファーストで、「With A Little Help~」がセカンドだと勘違いしていた。バックはもちろんグリース・バンド(The Grease Band)。ウッドストック公演でもバックを務めた実力派バンドだ。バック・コーラスにはメリー・クレイトン(Merry Clayton)、ボニー・ブラムレット(Bonnie Bramlett)、リタ・クーリッジ(Rita Coolidge)他、という何とも豪華な面々が参加。プロデュースはレオン・ラッセル(Leon Russell)とデニー・コーデル(Denny Cordell)のシェルター・ピープル・レーベル連中。この後レオン・ラッセルはジョー・コッカーとマッド・ドッグス(Mad Dogs & Englishmen)を結成するので(引き抜き?)、余程ジョー・コッカーのヴォーカルに惹かれたとみえる。確かに決していい声とは言えないハスキーでアクの強いヴォーカルなのに、何とも言えない空気感がバンド演奏とマッチして、決して耳から離れず、他人の曲ばかりなのに、当人の作品より自分のモノにしてしまっているのはさすが。ボーナス・トラックにはシングルB面曲と、ビートルズ(The Beatles)のカヴァーを収録。
先日ライヴを観に行ったテデスキ・トラックス・バンド(Tedeschi Trucks Band)は、ここに収録されている楽曲のカヴァーをお約束にしているが(ほとんど全部演っているんじゃ…)、どの曲も基本的にはこのアルバムのアレンジをそのまま採用していて、どれだけ強い影響を受けたのかを知ることが出来る。あれくらい素直なカヴァーだと、もう”信仰”と言ってもいいくらい。きっとこの辺りのアルバムを聴き倒しているんだろうなァ。実際にアルバムを制作する段階で、アレンジに対する誰の意見が主に採用されているのかは分からないが(ジョー自身?、それともレオン?)、確かにどの曲もオリジナルにひけをとらない素晴らしいアレンジばかりで、完全にジョー・コッカー色に染まっている。
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- CD (1999/10/5)
- Disc : 1
- Format: Extra tracks, Original recording remastered, Import
- Label : Interscope Records