覚王山の広小路通沿いにある創業大正14年(1925)という「梅花堂」。こちらで有名な物と言えば「鬼まんじゅう」。「鬼まんじゅう」とは東海地方に伝わる素朴な蒸し饅頭で、さつま芋の角切りが饅頭の生地の中に混ざっている。実は東海地方在住でありながら、小さい頃から鬼饅頭には全然そそられたことが無く、ほとんど食べたことがない。だいたい味の想像はつくこともあるが、大した頻度では出てこないので、自分から買わなければあまり食べる機会もなかった。この日も実は「わらび餅」か何かを買おうと店に入ったのだが、すでにわらび餅は売り切れており、ショーケースにあった他の菓子の種類も少なかったので、せっかくだから口にしてみようと嫁の分も合わせて買った次第。
多くの鬼饅頭は白い生地に黄色いさつま芋が浮いているが、こちらの「鬼まんじゅう」は生地も含めて全体が黄色い色。もちっとした生地の中にさつま芋の角切りがゴロゴロと入っている。生地はそれ自体を味わうというより、さつま芋の角切りを繋いでいるような役目。口にすると自然なさつま芋の甘さでなかなか旨い。ただ素材それ自体の味が主なので、特段甘く感じる訳ではなく、あくまでも芋の味。生地に対する芋の量が多いので、まるで芋をふかしてそのまま食べているような感じだ。これ、飲み物は何が一番合うだろう?、やっぱり緑茶かな。(勘定は¥134/個)
↓ 覚王山から「徳川園」へ。園内にある「蘇山荘」(昭和12年・1937・建造)。昭和12年に開催された「汎太平洋博覧会」の迎賓館を移築した建造物。カフェとして営業しているはずなのだが、いつ行っても「貸し切り」で入れたことがない。
梅花堂
愛知県名古屋市千種区末盛通1-6-2
( 覚王山 かくおうざん 千種 ちくさ ばいかどう 和菓子 鬼まんじゅう 鬼饅頭 鬼まん おにまんじゅう おにまん 日泰寺 近代建築 認定地域建造物資産 )