ところどころに町屋や蔵造りの建築が残る岐阜市今町あたり。あまり食事をする店は見当たらないが、大衆食堂が1軒残っている。創業は明治の中頃で100年以上続き、現在は4代目という歴史のある「東亭」。ある日の夜、営業時間開始直後に寄ってみた。店前にある駐車場に車を停める。近隣は歴史ある町屋の建物が残る風情ある地域。それでも最近は土地の虫喰いが進んでいて、更地になったところも多い。もうこういう街並みを維持していくのは難しいんだろうなァ。店は2階にあり、階段を登っていく。中はテーブル席が4つに、小上がり席2つ。御年輩の親子(?)でやっているようだ。先客はご老人2人組と中年男性1人。どちらも顔馴染みのようでテレビのニュースを見ながら一杯やりつつ政治談議。地元議員のかなり際どい話なんかもしているところをみると近所の人達のようだ。後から入ってきた女性客も勝手知ったるといった感じで飲み仲間のよう。みんな仲良しだ(笑)。
壁に掛かった白い札の品書きを眺める。古い店なのでもちろん「志の田うどん」や「木の葉丼」もしっかりある。好物のオムライスとも迷ったが結局「カツ丼」を注文した。しばらくして運ばれたカツ丼は玉葱ではなく長葱が使われた個人的に好きなタイプ。カリッと揚がったカツの上から、とじた玉子と、長葱が入ったとろみのある餡がかけられているもの。玉子が餡の中に溶け込んだ、いわゆるあんかけカツ丼とも違い、面白い。とろっとろの餡がたっぷり。だんだんその餡がご飯に絡んで、まるで雑炊のようにかき込める。味付けは少し甘めだが旨かった。岐阜のカツ丼は亜種が多くて楽しいナ。次はオムライスを食べてみようっと。(勘定は¥600)
東亭 (東亭食堂)
岐阜県岐阜市今町3-18
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