Content / Gang Of Four (2011)
1970年代の終わり、ポスト・パンク世代のバンドの中でも一等かっこよかったギャング・オブ・フォー(Gang Of Four)。ギターのアンディ・ギル(Andy Gill)率いるバンドはバンド名(中国の政治犯に付けられた「4人組」)からも分かるように、政治的なメッセージを多分に盛り込んだ左翼的なバンドだった。もちろんそれ一辺倒ではく、だんだんポップな音楽性も見せるようになっていたが、彼らと言えばやはりファーストの「Entertainment!」の印象が強い。エッジの効いたアンディ・ギルの剃刀のようなギターと、音数の少ない独特の音楽にハマって、アルバム、EP、コンピCDやなんかを集めたものだ。レッチリ(Red Hot Chili Peppers)なんかの現大物バンドのメンバーを含めて、ニュー・ウェーヴ期の彼らに影響を受けたアーティストは洋邦問わず多いんじゃないかな(※)。91年の復活作「Mall」までは追い掛けていたが、その後は疎遠になり…。
※アンディ・ギルはレッチリのファースト・アルバムのプロデューサーとして起用された。でもレッチリのメンバーはその仕事を気に入らなかったらしい。
このアルバムは前作の「Shrinkwrapped」(1995・未聴)から16年ぶりのオリジナル・スタジオ・アルバム。彼らは今も活動していて、このアルバムの後に1枚リリースしているが、このアルバムまではオリジナル・メンバーのジョン・キング(Jon King, Vo.)が在籍していたことになる。一聴して、80年代初頭よりも以前の音楽性に戻っているような印象。音数を絞って、アンディ・ギルのギター・サウンドが全面に出て、あの頃の音が好きな人ならグッとくるだろうし、楽しめる(と思う)。歌詞はほとんど理解していないので、曲の内容を掘り下げる所まではいっていないが、断片的に耳に入ってくるセンテンスや単語が胸をかき乱す…。不穏な曲調は健在。特に6「I Party All The Time」なんかの出来は出色。
オークションにて購入(¥432)
- CD (2011/1/25)
- Disc : 1
- Format: Import
- Label : Yep Roc Records