美濃市の古い街並みはメインの通りが2本あるが、こちらはその場所からは少し外れにある生菓子の店「信洲屋本店」。休日ともなるとメインの通りには観光客が歩いていて、この日はアジアからの観光客がこの寒いのに浴衣でウロウロしていたりもした(着衣体験があるようだ)。それでもこの店あたりにはあまり人影は無く、ひっそりと落ち着いた感じ。以前から気にはなっていたので、歩いて周囲を散策した機会に立ち寄ってみた。創業は大正初期で、現在3代目だとか。年季の入った店舗は辻に面していて、坂になっていることもあって独特の雰囲気。中に入るとちょっとした駄菓子(いわゆる子供用菓子ではなく、昔ながらの素朴な菓子)や、古い菓子作りの道具や、看板も並んでいて歴史を感じさせる。ガラスケースに入った生菓子の種類は多くなかったが、幟や店内に案内があった「変わり大福」が気になったので、老舗らしからぬ「コーヒー大福」と「ティラミス大福」という、いつもは買わないようなものを選んでみた。女将さんだろうか、奥から冷凍保存してあったものを出してきてくれ、家に着く頃には食べられるとのこと。
家で嫁と一緒に食べてみる。自分はもう定番と言ってもいいイチゴ大福でさえ食べるようになったのは最近で、こういう変わり大福はあまり自分から購入したことがない。近頃は各種フルーツ大福が人気で、もちろん食べたこともあるのだが、いまだにピンとこないのが正直なところ。すっかり解凍されふわっとした皮が復活していた。どちらもコーヒークリームが入っており、片やコーヒー大福の方はホイップクリーム、片やティラミス大福の方はマスカルポーネチーズ(たぶん)の風味あるクリームが入っている。和菓子という先入観があると微妙だが、やはりコーヒーの方が似合う味。あわてて淹れたコーヒーで、柔らかい食感を楽しんだ。次は店で見つけられなかった「美濃ほし柿」という名物菓子を買ってみよう。(勘定は¥150/個)
↓ 泉町の宝勝院という寺の境内にある「旧・有知(うち)学校」(明治9年頃・1876・建造)。学校校舎の正面部分が明治43年に払い下げられた建物なのだとか。
↓ 相生町にある創業明治34年(1901)の「今廣酒販店」(江戸末期建造)。建物は古いが店の中にはちゃんと低温酒庫が。未飲だが鍾乳洞で熟成させた日本酒を取り扱っている。
↓ 加治屋町にある「和料理 椿(旧・武藤家住宅)」(江戸末期建造)。現在は和風創作料理の店として営業している。
和菓子製造 駄菓子販売 信洲屋本店
岐阜県美濃市加治屋町2027-4
( 美濃 みの 信洲屋 信州屋 しんしゅうや 信州屋本店 しんしゅうやほんてん 駄菓子 生菓子 和菓子 フルーツ大福 近代建築 うだつの上がる町並み うだつ )