Bulletproof Heart / Grace Jones (1989)
ジャマイカ出身のモデル兼シンガーのグレース・ジョーンズが89年に発表したアルバム。2008年に現役復帰するまでは最後のアルバムだったそう(知らずに買った)。アイランド時代には様々な曲のカヴァー、それにモデルとしての自分を充分に前に押し出した印象的なアルバム・ジャケットで記憶に残るアーティストだった彼女。MTV世代の自分が一番好きだったのはトレヴァー・ホーン(Trevor Horn)がプロデュースした「Slave to the Rhythm」(1985)とそのリミックス群だった。歳をとってから復活したのにはビックリ。その姿を見るともうファッション・アイコンなんていう括りからは飛び出て、性別も存在しない全く違う生物のようだ(笑)。
プロデュースは収録曲のほとんどをChris Stanleyなる人物と共同で本人もクレジットされている(ボーナス・トラックではデュエットも!)。発表されたのは89年とエイティーズも最終だが、しっかりとオーケストラ・ヒットやラップも入っていたりして80年代の雰囲気と時代を反映しつつも、あまり古臭くない程度に洗練されていて、ダンサブルな楽曲群はなかなかにクオリティが高い。彼女がどれほど音楽的にイニシアチヴを持っていたのかしらないが、70年代後半の作品から統一感というか一貫性もあるし、ファッションモデル出身という出自の偏見(?)を取り除けば、彼女自身が意外としっかりとした音楽的ヴィジョンを持っているのかも。
オークションにて購入(¥320)
- CD (1989/10/10)
- Disc : 1
- Format: Import
- Label : Capitol