ハリーの「聴いて食べて呑んで」

日々増殖を続ける音源や、訪問した店、訪れた近代建築などの備忘録

Voodoo Lounge Uncut (DVD+CD) / The Rolling Stones

2018年11月14日 | DVD

Voodoo Lounge Uncut (DVD+CD) / The Rolling Stones (2018)

ストーンズ(The Rolling Stones)のアーカイヴ・シリーズ、今回は94-95年のVoodoo Lounge Tourから、94年11月のマイアミ公演をノーカット+ボーナスで収録とのこと。このアナウンスを聞いて最初は「うーん…」となってしまった。自分は音源としてはブートレグ(海賊盤)の「Live At Joe Robbie Stadium」(TSP-CD-182-2・写真下左)で初めて聴いたのだが、その後正式にVHSやDVDでも発売されていて(写真下中)所有している。もちろんUncutという事で前回に未収録だった曲も収録されているが新鮮味はゼロ。当時はPay-per-Viewで放送されたのでゲストも豪華で(Bo Diddley, Sheryl Crow, Robert Cray)通常とは違い、オープニングも女優のウーピー・ゴールドバーグ(Whoopi Goldberg)が登場するなど、ちょっとイレギュラーな公演だった。これならVHSとLDで発売され、当時画期的な完全収録だった東京ドーム公演(写真下右)を再発してくれた方が、などと思ってしまった(その後それも発売されるという情報も…)。今回は今までの「From The Vault」シリーズではなくなったとのことなので、どんどん過去のお宝を発売していくシリーズの先駆となる作品であればいいのだが。

  

映像の方は高名なDavid Malletが監督をしているというのは初めて知った。この監督はボウイ(David Bowie)やAC/DCのPVで有名。ライヴ映像としてはあまり仕掛けは多くなく、奇を衒うことがないので安心して観ていられる反面、面白みはあまりない監督というイメージがある。さすがにフィルムではないし、四半世紀前のビデオ映像なので綺麗になったとはいっても、どちらかというと画面がギラギラと派手になったという印象。でもファンサイトで映像比較があったので見てみるとビックリ。全然違う。これほど画質が向上しているとは思わなかった。カット割りも随分違って、数も多くなっていてせわしない。もとよりしっかり検証比較するような性格ではないが、自分の記憶の曖昧さにガッカリ(笑)。

ゲストの3人との共演は正直言って今ひとつな出来。当時気鋭のシェリル・クロウはこの後も何度か共演歴があるものの、元々キーがミックと全然合わないので、まともな出来になった試しがない(と個人的には思う)。ロバート・クレイはプレイこそOKだが、ミックがフライングしたのか始まりがぎこちなく…、今は亡きボ・ディドリーはそもそもジャムっぽい曲なので完成度は望むべくもない。ま、お祭りだから出てきただけでOKだろう。

自分は中学生の頃からストーンズを聴いているが、ライヴ初体験はこのツアー(豪シドニー公演)だったので思い入れもあるし、この頃のメンバーはステージ衣装も含めてイケていたので(笑)、一番好きなツアーかも。メンバーも創作意欲が旺盛で数々のプロジェクトをこなしていて脂がのっている。キース(Keith Richards)の演奏もまだ大丈夫な頃だ(ただしこの公演ではやらかしていて、”Uncut”というのに差し替えだそう・笑)。当時の彼らは50過ぎくらい。そうか、すでにそんなだったか。今の自分と照らし合わせると…、すげえオッサン達だな、やっぱり(しかも今も現役の爺さん達っていうのがまたスゴイ)。さて次は76年のパリ公演かネブワース公演なんてどうですか、社長(←ミック)。

amazonにて購入(¥4,642)

  • Region : 2
  • Disc : 3
  • Label : ユニバーサル ミュージック
  • 2018/11/09
  • Time : 173 分
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