Asylum Choir II / Leon Russell & Marc Benno (1972)
レオン・ラッセル(Leon Russell)とマーク・ベノ(Marc Benno)によるアサイラム・クワイア(Asylum Choir)のセカンドにして最後のアルバム。自分はマーク・ベノをどんな人物か全然知らなかったのだが、調べてビックリ、あのドアーズ(The Doors)の名曲「L.A. Woman」にギターで参加しているのだった! もちろん70年のレオンのソロ・アルバムにも参加。このアサイラム・クワイアのアルバムも実際には1969年までに録音されていて、その年に発売される予定だったのだとか。つまり実際はレオンのソロ・アルバムの直前に録音が終わっていたことになる。どういう経緯で遅れたのか知らないが、結局71年も遅くになってシェルター・レコーズから発売されている(ファーストはまだ聴いたことがないが別のレコード会社から)。
アルバムは最初からあのレオン節で幕を開け、彼単独の作品とテイストもあまり変わらず、音の感触にも違和感が無い。それもそのはずレコーディングに参加したメンバーは以下の通り。
Marc Benno – guitars, vocals
Leon Russell – bass, guitar, keyboards, piano, vocals
Jesse Ed Davis – guitars
Chuck Blackwell – drums
Carl Radle – bass
Donald "Duck" Dunn – bass
マルチなレオンは別として、ジェシ(Jesse Ed Davis)に、チャック・ブラックウェル(Chuck Blackwell)にカール・レイドル(Carl Radle)、それにThe MG'sのダック・ダン(Donald "Duck" Dunn)という凄い面子で、Mad Dogs & Englishmen周辺のメンバーが揃っている。レオンのヴォーカルのアクが強いのでギターのマーク・ベノの存在は分かりにくいが、一部ではヴォーカルも担当している。ボツになったのか、アルバムがレオンの人気に便乗して編集されたのか、ベノのヴォーカルはボーナストラックに集中しているが、なぜかその声やサウンドを聴くとまるでサイケデリック期のブリティッシュ・ロックといった感じ。これはこれで面白い。録音は67年(Summer Of Love)に始まっていたというから、そのサイケデリックな音作りと、のちに”L.A.スワンプ”などと称される一連の音と音楽性に差が出てしまってオミットされたのかもしれない。ファーストも聴きたくなった。
中古店で購入(¥756)
- CD (1990/5/31)
- Disc : 1
- format: Import
- Label : Dcc Compact Classics