余呉湖からの帰り道、酒を求めて寄ったのは木之本の北国街道沿いにある酒造「山路酒造」。創業は天文元年(1532)。なんと日本で5番目に古い酒造なのだとか。以前から買って帰る機会を伺っていた。風格ある建物の脇に立っている赤い郵便ポストが可愛らしい。店の横の駐車場に車を停め、杉玉のぶら下がる店の中へ。ガラス戸を引いて中に入ると、木製台の上に酒瓶が綺麗に並べて陳列してあった。並ぶ酒瓶の中から選んだのは、こちらの代表銘柄「北国街道」の純米酒。4合瓶ではあっという間だし、1升瓶だと重いので車で来る機会を狙っていたのだった。
ついでにお土産代わりにこちらの名前が入った利き酒用猪口も一緒に。底には蛇の目の代わりにニッコリマークが入っていて可愛らしい。こういう酒造が用意する猪口は家に山ほどあるから置き場所に困って妻が嫌な顔するかな…。
なんとなくイメージで荒々しい男酒を想像していたが、こちら「北国街道」の純米は飲み口が柔かく、優しい口当たり。酸味は控えめで、決してライトではないけれど呑み易い女酒(※)。ニッコリマークの猪口に酒を注ぎ、ゆっくりと杯を空けていく。ぬるめで燗をつけたときに鼻腔に立ち昇る香りも優しい。酒米は「玉栄」というのだそうだ。豆腐を昆布を入れた小鍋で温めて、東海地方ではお馴染みの田楽味噌(市販のチューブに入った物)をつけて、庭で採れた山椒の実をミルで挽いていただいた。するするといけてしまうので無くなるのも早そう…。次はこちらの名物「桑酒」を買ってみようかな。(勘定は¥2,900、¥300/猪口)
※実際の酸味度や仕込み水の水質は知りません。個人のイメージです。
滋賀県長浜市木之本町木之本990
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