ある春の祝日に岐阜市の伊奈波神社参道にある和菓子の「松花堂」へ。創業は大正5年(1916)。店の前を通ったらガラス木戸に朱で「さくら餅」と書かれていたので、今のうちに買わないとと立ち寄る(訪問3月末)。戸を引いて中に入り声をかけるも、誰も出ていらっしゃらない。シーンと静まり返った店内のショーケースには上生菓子が6種類のみと相変わらず潔い(写真下)。
しばらくしてもう一度大きな声で声をかけると、奥からではなく横の扉から女将さんが「ごめんなさーい。」と出ていらした。本当は全部お願いしようかと思ったが、あまり大きな袋を持って歩けない事情があったので、春らしさ満開の3種「桜餅」(店内表記は漢字)、「草餅」、「花見団子」を2つづつ購入。箱に入れてもらい紙包みは断った。
家に持ち帰り妻と分けっこ。「桜餅」は塩漬けの葉で包まれていて中はつぶ餡。あの独特の香りがしっかり。葉もそのまま食べてしまった。「草餅」は粉吹いていて手で持ち上げると羽二重餅。草餅は張りのある皮のことが多いのでびっくり。軟らかい口当たりでいい感じ。こちらもよもぎの香りはしっかり。「花見団子」は桜、白、緑の3色で串に刺さっている。こちらも通常は色付けた上新粉で作ることが多いと思うが、こちらのは桜が練り切り、白は羽二重餅、緑は草餅。どれもあんこが入っていて、桜はこし餡、白は白餡、緑はつぶ餡とそれぞれ違う凝りよう。単品と同じくそれぞれ香りもしっかりとしていて春の菓子を十分に楽しめた。(勘定は¥2,280)
岐阜県岐阜市松屋町1-5
( 岐阜 ぎふ しょうかどう 御菓子司 和菓子 上生菓子 生菓子 かき氷 かきごおり さくら餅 くさ餅 花見だんご )
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