岩清水日記

「あしひきの岩間をつたふ苔水のかすかにわれはすみわたるかも」良寛

AMDAウクライナ緊急支援活動報告会 つづきです。

2022-05-04 07:09:07 | ボランティアとアムダ

続いて、佐藤拓史医師から現地報告がありました(ZOOMです)。

避難者が集まる国境の町ザホニーとベレグスラーニで診療に当たられました。

ウクライナの首都キーウ近くで足を銃で撃たれた人を手当てしました

山を越え川を越え避難してきた人たちがいた。怪我以外にも、大きなストレスを受けて

頭痛や吐き気など様々な症状があった。(山陽新聞記事)

また診療に超音波検査機(ポータブルタイプ)を導入することで迅速かつ的確な治療につなぐことができ、

エコー検査の技術も現地医師に伝えることができたそうです。

機器の寄贈も行いました。

 

↓ 次に鈴記好博医師からは、避難所(ヘルプセンター)で寝泊まりしながら24時間対応で医療支援をしました。

ストレスを抱えている人が多く、ボランティア支援や食糧支援も行いました。

物質的な支援では現地の簡易トイレが素晴らしかったそうです。

ウクライナ復興まで長い支援(仕事、住居、教育等)が必要だと感じましたと話されました。

さらに現在現地で支援活動中の榎田倫道看護師から中継でお話を聞きました。

活動としては、少しでも疲れをとってもらえたらと足湯とかマッサージもしているとのことです。

ブチャから避難してきた女性にも会いましたと。

避難者の心を慰めるためにスポーツイベント等も現地のボランティアによって実施されているとのことです。

アムダでは、マッサージや足湯などを推進しています。

避難された方と一対一で対話することができストレス解消に有効と考えています。

東日本大震災や西日本豪雨災害時などでも避難所で行われており効果が実証されています。

↓ 現地で一緒に活動している団体です。

マルタ騎士団の名前がありました。

11世紀十字軍の派遣により創設された900年の歴史がある国際慈善団体です。

素晴らしいことですね。

最後は質問タイムでした。

言葉の問題はどうか?という質問です。

菅波理事長からは、自動翻訳機器の発達により英語を介する必要もなくなり、医療関係では問題ないとのことでした。

日本国内でも使い始めましたね。英語が苦手な日本人ですが可能性が大きく広がるのではないでしょうか。

 

今後の活動について

菅波理事長からは、今後の活動は戦争の行方によって大きく変わると考えているとのことです。

具体的にロシアが「特別軍事作戦」から「戦争」へと表現を変えた場合です(もちろんあらゆることが変わります)。

国家間の戦争となれば、ウクライナもロシアも緊急支援をする必要がでてくることになります、と話されました。

この後は私の考えです

ナイチンゲールがかつて行ったように、戦場の兵士や民間人には国を問わず医療支援をすることが必要になります。

国際赤十字もアムダもそのような態勢を組むことになるのではないでしょうか。

自然災害と違い戦争は人災です(人災なら止めることができるはずですが)。

緊急医療支援もかつてない課題に直面することが予想されます。

(アムダは旧ユーゴスラビア医療支援の経験があります)

この数週間が今後の活動のターニングポイントになる可能性が大きいと思います。

まずは5月9日ロシア戦勝記念日に注目です。

 

お読みいただきありがとうございました。

 

※見出し画像は山陽新聞の記事の一部です(2022年5月4日朝刊)

 


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