人類はアフリカから世界に広がったというのは定説になっている。
7万5千年ほど前の話という。
なぜ、アフリカから出て行かなくてはならなかったか。
気候変動があるという。
氷期に入り、狩猟対象の動物が死に絶えてしまい生き延びるためだそうだ。
人間は繁殖しやすい。出産間隔を離乳食ために短くすることができた。
人口は増えるが食べ物がないでは出ていかざるをえない。
ただ、この話は少し説得力が弱い。
だってこの時点で人間は数千人規模という。
この程度の数を広いアフリカで養うことができないとは思えないのだが。
理由はともあれ、人間は南極以外の地球上に広がった。
5万年かかったという。
(番組では5万年しかかからなかったという表現だった)
出アフリカの時期には、ユーラシア大陸西部にネアンデルタール人も生息していた。
イスラエルの洞窟には人間とネアンデルタール人の化石があるらしい。
南から北上した人間と北から南下したネアンデルタール人。
争いを起こしたかどうかはわかっていないが、人間が生き残った。
人間は投てき器を発明し地球の各地に持って行って狩猟に使った。
100m以上も離れた獲物を狙うことができた。
オーストラリアのアボリジーニは、数万年前の投てき器をほどそのままの形で最近まで使っていた。
この投てき器が人間同士を攻撃する武器ともなった。
なぜ、人間が人間を傷つけることができるのか。
自発的利他行為をする人間がである。
ポイントは、「相手を悪人と思い込むこと」で可能となるという。
悪人なら傷つけてもかまわないと。
もちろん、現代の人間にも通用する。
あまたの戦争は敵を鬼畜と思わせて人々を戦場に送る。
(死刑制度にも通じると思う)
傷つけることが快感にさえなりうるという。
こんな脳の機能を持つのが人間だ。
そのことを知っておくことが重要だ。