最近、毎日にも朝日にも「小田実」がよく登場する。
この4月までは体調不良をおして活動をしていた。
が、今、彼を病魔が襲っているらしい。
はるか、昔、古本屋で彼の本を買った。
「何でも見てやろう」という放浪記だった。
若かった私は、生涯を決めるような影響を受けた。
そのような若者は山ほどいたに違いない。
そして、彼の講義を受けた。
彼は、既に有名人であり、世界中を駆け回っていた。
だから講義といっても一括補習だったような記憶がある。
そして、当時の若者の多くがしたように、小銭を
持って、世界に旅立った。
世界中には同じような思いを持った若者が地を這うように
歩き回っていた。
ぼちぼちの金のない若者だかりだった。
この旅は、自身の世界観の基礎をつくったといってよい。
その後、かっての青年達は生活に追われて視野もどんどん
狭くなっていった。
しかし、人生の師は、そのような弟子を省みることなく、
世界を駆け巡り続けた。
国内の文壇とは縁もゆかりもない作家として。
しかし彼ほどぶれない人間を知らない。
まるで羅針盤だ。
私には帰るところがあるといつもどこかで安心していた。
9条の会を覗けば彼に会えた。
大地震時もイラク反戦でも、彼がいた。
今、「中流の復興」を読み終えて、
これは大きな遺産だと思った。
彼の人生のエキスがここにある。
ぶれない男が、次の世代に何が残せるのか。
死の床で彼は今も書き続けている。
が既に学ぶべき書物は残してくれているのかも
しれない。
本物の闘う男が、今静かに病室で闘っている。
この4月までは体調不良をおして活動をしていた。
が、今、彼を病魔が襲っているらしい。
はるか、昔、古本屋で彼の本を買った。
「何でも見てやろう」という放浪記だった。
若かった私は、生涯を決めるような影響を受けた。
そのような若者は山ほどいたに違いない。
そして、彼の講義を受けた。
彼は、既に有名人であり、世界中を駆け回っていた。
だから講義といっても一括補習だったような記憶がある。
そして、当時の若者の多くがしたように、小銭を
持って、世界に旅立った。
世界中には同じような思いを持った若者が地を這うように
歩き回っていた。
ぼちぼちの金のない若者だかりだった。
この旅は、自身の世界観の基礎をつくったといってよい。
その後、かっての青年達は生活に追われて視野もどんどん
狭くなっていった。
しかし、人生の師は、そのような弟子を省みることなく、
世界を駆け巡り続けた。
国内の文壇とは縁もゆかりもない作家として。
しかし彼ほどぶれない人間を知らない。
まるで羅針盤だ。
私には帰るところがあるといつもどこかで安心していた。
9条の会を覗けば彼に会えた。
大地震時もイラク反戦でも、彼がいた。
今、「中流の復興」を読み終えて、
これは大きな遺産だと思った。
彼の人生のエキスがここにある。
ぶれない男が、次の世代に何が残せるのか。
死の床で彼は今も書き続けている。
が既に学ぶべき書物は残してくれているのかも
しれない。
本物の闘う男が、今静かに病室で闘っている。