岩清水日記

「あしひきの岩間をつたふ苔水のかすかにわれはすみわたるかも」良寛

「介護保険2005年改正」の総括へ(3)

2007-12-10 23:18:02 | 地域包括支援センター
判定格差:
介護保険の認定を申請すると保険者は1ヶ月以内に判定を
しなくてはならない。
(間に合わないときには、理由を書いた文章を申請者に
送る必要がある)

第1次判定は、調査データと医師の意見書をコンピューター処理。
第2次判定(最終)は、専門家による合議体での協議。

さて、この結果である。この結果がブレなければ、
判定は客観性があるといえるだろう。
(判定基準に地域差はないはずである)

では、実際の判定結果はどうなっているのだろうか。
当市は、要支援者は要支援・要介護者全体の32~33%。
京都市は、なんとその半分の15~16%程度である。
当市は要支援者率が京都市の2倍なのである。
多少のブレがあるのは仕方がないが、2倍は許されない。
判定結果によって、介護サービス利用が1段階ちがっても
利用者にとっては生活を左右するほど違いがある。
「より多くのサービスを受けたいなら他市に行け」とでもいうのか。

これが、判定の現実なのである。
客観性があるとは思えない数字なのだ。

この判定の怪は、利用者にもわかってくる。
同じ施設を複数の市町村の利用者が使うことになるので、
お互いの要支援・要介護度に格差があることが
わかってくる。
ケアマネジャーも同様にわかってくる。
判定というのは、客観性がないと知っている。

しかし、ことは人の生活の根幹にかかわることなのだ。
判定にこのような格差が生じるなら、措置の方がまだ
ひとりひとりの生活を見ているといえる。

介護保険制度の弱点がここにある。

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2 コメント

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一見もっともらしい (bonn1979)
2007-12-11 05:46:57
科学的な項目を並べているが
実際に誰が記入するのか
判定結果とサービス量がどのように関係するのか。

そのようなことを考えると
公平といえるのかどうか。

わかりやすく
介護保険の基本的な問題点をあげています。

人はサービスがいいからといって
容易には
住んでいる場所を移動できませんが
地域ごとの格差の存在から制度の問題を
浮き彫りにするのは
一つの方法だと思います。
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コメントありがとうございます。 (岩清水)
2007-12-11 19:09:04
コメントありがとうございます。日頃思ったことを書き綴っているので、まとまりのない記述になっていますがご容赦ください。とりあえず気になることを書き綴って、後でまとまりをつけることができたらと思っています。鹿児島からの発信、楽しく読ませていただいています。通勤途上の「行動」を読ましていただきました。熱血先生ですね!
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