

東国原宮崎県知事
「種牛49頭の殺処分は例外にしてほしい」
山田正彦農林水産副大臣
「鳩山首相に処分の了承はえた。例外処置はとらない」
※ただしブランド牛5頭は経過観察中。
東国原宮崎県知事
「引き続き49頭の延命を国に求めていく」
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その後、副大臣は、殺処分は県に指示をしたと繰り返した。
県は殺処分を始めたと繰り返した。
しかし、20万頭以上という頭数は容易に処分できるものではない。
処分は大幅に遅れた。
県は、知事の指示の下、密かに49頭を隔離した。
殺処分は、すべての牛が処分されたのちと決められた。
時間を稼いだ。
やがて、いよいよ殺処分は種牛を除いて最後の1頭まで終了した。
ここで、県知事は、「殺処分予定の牛をすべて処理した」と発表した。
49頭は、人里離れた農場に隔離されていた。
幸い、口蹄疫にかからずに生き延びた。
数ヵ月後、ようやく宮崎県から口蹄疫が去って行った。
長いたたかいは終わった。
県知事は、記者会見を開き、非常事態終了を宣言した。
その席で、49頭を隔離し殺処分をしなかったことを明らかにした。
国の指示に従わなかった責任は最高責任者の知事がとらなければならない。
知事は自らの延命を願うことなく、潔く職を辞した。
国は深く追及することはしなかった。
副大臣は、当初から発言の中にあうんの呼吸を読みとってほしいと発信していたのだ。
それが知事には届いていた。
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※雨の瀬戸大橋。鷲羽山展望台より。